冬の間に屋外に駐車した車で車内の温度はどんな値になっているのか。
寒さの底ともいわれる大寒の日にスポットを当て、車の中へ温度データロガーを置いてログを取得しデータをグラフ化してみました。
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運転席シートに計測機器を置いて車内温度を測る
車内温度の測定に使用するのは、以前に住宅内の室温測定にも使用しているElitech社製のRC-5という温度データロガー。
今回は、この機器を軽自動車ホンダN-ONEの運転席シート上に置いて車内の温度データを5分刻みで取得することにしました。
期間は大寒を迎える日の前日夜から計測を開始し、その3日後の朝まで車を動かさない状態(エンジンをかけない)しておきます。
ちょうど、金曜日の夜に測定を始めて月曜の朝まで継続して温度の変化を見ようというものです。
作成できたグラフで分かる昼夜の温度変化
まる二日間、前後の時間も合わせて50時間以上車内の温度を測定し続けしたあとに専用アプリケーションで作成できたグラフが次のものです。
前半の日中に大きく温度が上昇しているのは天候が良く日照時間が長かったためと思われます。
この作成されたグラフに手動で最低気温と最高気温を書き足してみました。
大寒を迎えた1月20日の最低気温は7時ごろに測定された-2.9℃、最高気温は14時頃に記録された14.2℃です。
最低気温のー2.9℃は、同一市内にある気象庁の観測地点の値-1.9℃と比べ近い数値で、実際に車を停めている自宅は郊外で気温が低めの場所です。それに対して、最高気温の14.2℃は同一市内で観測された6.7℃と比較して7.5℃ほど車の中が温かい温度になっています。
このことから、冬で気温がプラス一桁台(6度前後)でも天候や日当たり次第では車の中(軽自動車)の温度は10度以上まで上昇することが分かりました。
そして、対照的なのが翌日の温度で21日の車内の温度は氷点下までは下がらなかったものの1日を通して10度以下の温度でした。
この日は曇りで車内に日差しがほとんど取り込まれなかったため、車内温度と外気温に差が生じなかったことが分かります。
その後、ログの取得が終了するまでプラス温度で経過していますので、終盤の夜間から朝にかけてはこの時期らしくない暖かさだったようです。
今回は、冬にまる二日間動かしていない車内で温度がどのように変化するのか試してみましたが、天候により日差しさえあれば外気温と数℃の差が生じる温度の上昇が確認できました。
夏場ほど温度の上昇が気にならない、または興味が向かない冬の車の中ですが、外気温が低くても天気が良ければ冷蔵庫と同じような温度環境にはならないことがあるようです。
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