動作不良によりN-ONEから取り外したモードモータはASSYで新品に交換が基本のパーツですが内部の清掃とグリスアップでどこまで機能が回復できるか試してみることにしました。
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モードモータの分解
車から取り出したモードモータを分解するにあたって最初に外側に付いている扇型の白いパーツを外すことにします。
この部品は中から出ている歯車の軸にある窪みにツメで固定されているので、そのツメを起こしてやることで本体と分離が可能でした。
扇型のパーツが外せたら、本体を画像の向き(メーカーロゴがある方を上に向ける)にして横にある6カ所のツメを開いてケースを開けます。
この爪は薄いのと劣化が進行していることもあってか半分以上折れてしまいました。
DENSOのロゴが入った側を上に向けてケースを開けるのは、逆向きだとケースを開いたときにモーターが落ちてしまいモーターの向き(極性)が分からなくなることを防ぐためです。
無事にケースを開けることが出来たらギアの嚙み合わせ位置が分かるよう写真を撮っておいた方が良いでしょう。
内部の清掃とグリスアップ
外側の白いパーツと直結していた大きな歯車を外してみると、歯車の位置を感知するための接点が見えます。
歯車の平らな面に施されたパターンに接点を押し当てて動いた分の位置関係を把握できる構造になっているようですが、この接点と歯車に刻まれたパターンの両方に汚れたグリスが付着していて、この汚れが動作不良の原因のようです。
この接点部分についた古いグリスを拭き取って除去します。
歯車にあるパターンも同様に汚れを拭き取ります。画像では綿棒を使っていますが別の繊維のほつれが起きにくいものが適しているでしょう。
ケース部分にあるシャフトやほぞ穴などの汚れも可能な限り除去した後にシリコングリースを塗布しておきました。
ギアの噛み合わせ部など構成するパーツ同士が接触する部分にも少量のシリコングリースを付けてから、メインの大きな歯車の角度を先にチェックしていた位置に合わせてケースを閉じます。
モーターの極性が逆に組み込まれた場合や、歯車の位置が合っていない場合は正常に動作しないようですが、歯車1枚分まできっちり合わせなければならないのか許容範囲は分かりませんでした。
ケースを閉じた後に扇型のパーツも元通りに組み込みます。この大きな白い部品の溝にもシリコングリースを塗布しておきました。
車にネジ止めする前にコネクターを差し込み動作確認をして、4つ吹き出し位置モードごとに動作することを確認してから元の取り付け位置に固定します。
車体に戻してからエンジンをスタートしてエアコンを稼働させパネルの表示の通り吹き出し口が切り替わることが確認できたら、取り外していたグローブボックスなどを元通りに戻して作業は終了です。
モードモータの脱着