リアドラムブレーキでブレーキシューの開き具合を手動で調整するには

Nシリーズのドラムブレーキ調整

N-ONEで後輪のドラムブレーキを手動で調整するにはホイールとブレーキドラムを外し、ホイールシリンダーの下にある歯車状の調整機構を押し回すことでブレーキシューの開き具合を微調整することが可能です。

この調整機構は、車種やメーカーによって形が微妙に異なり調整方法も様々なようで、以下は作業のついでに画像を保存していたものですが、目的がパーキングブレーキの引きしろならサービスマニュアルに記載されている次の方法にしたがったほうが良いかもしれません。

N-ONEのパーキングブレーキ調整

※ブレーキは車にとって最も重要な部分ですので実際の整備作業は専門の整備士へ依頼しましょう。

ブレーキドラムを外す

作業はパーキングブレーキを一時的に解除する必要があるので、前輪に輪留めをし、後輪をジャッキアップした後に左右にリジトラックを設置し固定します。

後輪のホイールを外しサイドブレーキを解除すれば、ブレーキドラムが外せるようになります。

ドラムブレーキの上部

リアドラムブレーキを上から見たところ(右側)

ドラムが外れない場合は、正面の穴にM8のボルトをねじ込んでやると外せますが基本的には無理なく外せるようになっています。

ブレーキの調整機構

ブレーキの構造は左右で対照的な構造になっていて、車軸の回転方法に対して左右で同じ方向に制動作用が働く構造になっています。

なお、リアドラムブレーキはアジャストロッドのボルトを回すことで調整可能ですが、日ごろのメンテナンスが出来ていれば調整機構が働いてくれるので必要ないとも言えます

右側の構造

右側のドラムブレーキ

右側の調整機構

スプリングの下に見えるのがブレーキのアジャストロッドです。

右のアジャストボルト

歯車状の部分を押し下げる

この歯車状に見えるボルトの露出部分を下方向へ押し下げるとブレーキシューがわずかに押し広げられます。

板状の回転止めは、奥の歯車を下側へ回転させた時はスムーズに回り、反対に上に回したときにはテンションがかかり戻りにくい構造になっています。

左側の構造

左のドラムブレーキ

左側の調整機構

左側はロッドの配置が逆向きになっていますが中のネジ山が逆ネジになっています。

左のアジャスタボルト

ギアの形状をした部分を押し下げる

左側も同じく歯車状のダイヤル(ボルト)を下に押し下げる方向へはスムーズに回ります。

逆方向へ回したときも、それほどキツい感触はありませんがプレートが動くときに「カチッ」という音がします。

調整作業は左右ともにシューがドラムへ軽く擦る(接触する)まで開く方へ調整します。

サイドブレーキの調整はワイヤー側が基本

N-ONEのサービスマニュアルによればサイド(パーキング)ブレーキの調整は後部座席のフロア中央にあるワイヤーを調整することになっています。

アジャストロッドを回すことでも調整はできそうですが、作業の難易度から言ってもマニュアル通りに従ったほうが無難です。

また、ドラムブレーキは調整を追い込み過ぎると走り出しの低速時のブレーキングで後ろだけが効きすぎてしまったり、その辺の良否の判断も難しいでしょう。

それと、ワイヤー側の調整で説明されているペダルを1ノッチ分踏んでから調整するという部分と整合性を取ろうとすると作業自体が煩雑にもなります。

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