現場仕事で使い込まれたデジタルマイクロメータはフレームをアルコールなどで拭き取ることで汚れを落とすことができましたがラチェットストップ(低圧装置)だけは汚れが取り切れていないままでした。
今回はこの操作のために頻繁に触れる部分を新しいものへ交換することにしました。
スポンサーリンク
汚れが目立つラチェットストップ
ミツトヨから発売されているマイクロメータのうち近年のモデルは右手の指で操作するラチェットストップは樹脂製のもので統一されているようです。
何度も指先で小刻みに触れる部分なので金属よりも柔らかいものを材質に選定しているのかと思いますが、このデジタルマイクロメータのように使い込んでいくうちに汚れが目立ってきます。
硬い金属が使われていないため表面をコンパウンドなどで磨けば汚れは取れやすいと思われますが、このラチェットストップは別売パーツとして入手が可能なため交換してみることにしました。
用意したパーツと専用工具
画像は交換のために事前に用意した新しいパーツと専用工具のキースパナ。
今回パーツ交換の対象としているのマイクロメータはミツトヨのMDC-25SBですが、ネット上で交換部品を調べても見つけることができず、代用品として同じデジマチックマイクロメータのMDC-25MX用に販売されている04AZB661を使用しています。
※MDC-25SBを業務用として使用している場合には不適合なパーツであることが考えられるため、本来の性能を維持するためには自分で部品交換は行わず販売店を通してメーカーで校正してもらう必要があります。
ラチェットストップを新品へ交換
古いラチェットストップの取り外しはキースパナの径の小さい側をラチェットストップの付け根にある小さい穴にセットして左回しに外します。
このとき空回りを防ぐためシンプルを押さえながらキースパナを回します。
取れたラチェットストップにはねじ込み用の雄ネジが付いています。
新しいものと比較すると表面の汚れが目立つのと、もとが中古品ですので操作部は自分で用意した新品を使うことでさらに愛着がわくのではと期待を込めての交換。
取り付けも普通にボルトを差し込む要領でシンプル側に軽く回しこみます。
キースパナを使い外した時とは逆方向へ回して締め付け、ここでもシンプルは持ち手側の指で押さえておきます。
こうしてラチェットストップが交換できたマイクロメータは右側先端のツマミ部分だけが使用感の全くない新品状態。
趣味レベルの用途では交換前の元の状態(職人道具)のようにはならないと思うと寂しいような感じもしますが、自分仕様に仕上げることができたのとラチェット機構が新しくなったことで数回に分けて測定したときの数値の開きは少なく安定するのではと考えています。
マイクロメータ関連