エアコンの取り付け作業で必要になる工具と機材

ゲージマニホールド

住宅用のエアコンを取り付ける際に揃えておきたい工具にはどんなものがあるのでしょう。

ここではDIYでの作業を想定し、一般の家庭にも需要がある同じみな工具から真空ポンプなど専門的な機材にも目を向けDIYでエアコンを取り付けるために揃えておきたい工具類と機材を種類や用途ごとに分類して解説しています。

一般的なDIYと共通する工具類

住宅向けのルームエアコンの設置に使う工具類も一般的なDIYに使われる工具と共通して使われるものが多く次のようなものがあげられます。

一般的な工具

ドライバー(プラス・マイナス)、モンキーレンチ、カッターナイフ、巻尺

これらの他に、ペンチやプライヤー、ニッパーなどのほか、資材や壁に目印を書いたりするのにペンがあると良いでしょう。

ここまでは通常のDIYでもおなじみな工具がといったところです。

ケーブルや配管の加工と接続に使う工具

つぎにあげるのは、やや専門寄りな工具になります。

専門的な工具

ケーブル用ストリッパー(または電工ナイフ)、パイプカッター、パイプリーマ、フレアリングツール、フレアーナット用トルクレンチ、振動ドリルなど

このうちパイプカッターは冷媒管を切断するために使用。

ケーブルや電線の先を処理するためはワイヤーストリッパー。パイプリーマ、フレアリングツールは配管の先端を処理するのに使われます。

トルクレンチは冷媒管と室内機、室外機を規定トルクで締め付けるために使用します。

それから、壁に配管とケーブルを通すために穴あけ用のドリルが必要ですが、これは振動ドリルがあったほうが良いでしょう。

DIYに多く使われるタイプの充電ドリルにホールソーの組合せでも建物の構造や材質によっては穴を開けることが可能かもしれませんが、時間がっかったりバッテリーが持たなかったりと現実的ではありません。

なおレンタルなどで対応するにもドリルの刃先は消耗品扱いで実費で購入しなければならないケースがあります。ドリル選びは意外に難しくエアコン本体や他の機材が揃ったところで穴を開けられなかったというのは避けたいところです。

専門的な測定器と機材

ここまでで、取り上げた工具類のほかにルームエアコンの設置にあたっては、真空引きや機密テストを行うために必要なゲージマニホールドや真空ポンプといった測定機器や機材を用意しなくてはなりません。

ゲージマニホールド

エアコンの取り付けやメンテナンスに使うゲージマニホールドは主に冷媒管内の圧力を測定するために用いられるものです。

目的が真空引きだけなら真空ポンプに真空計とホース、バルブなどが付いていれば充分でゲージマニホールドは必要ありませんが、真空ポンプにこれらの機材を取り付けたものよりゲージマニホールドと真空ポンプをそれぞれ購入したときと値段がさほど変わらなかったり場合によってはセット品のほうが安価だったりします。

また、購入時にはチャージバルブがセットになっているかホースの接続口が設置するエアコンに対応したものか慎重に確認する必要があります。

真空ポンプ

これも、設備関係の仕事と縁遠い立場の方には耳慣れない名称のものですが、真空ポンプも主に空調機械を取り扱う方々や、冷凍機器の施工やメンテナンスを行っている事業者の方などが使う機材です。

形式や能力に種類がありますが、住宅用のエアコンであればシングルステージのもので充分かと思われます。

組み合わせて使うゲージマニホールドのホースと規格が適合しているかなども購入の際に確認しておきたいポイントです。

ゲージマニホールドや真空ポンプといった機材も広い意味では工具にあたるものと解釈できるのでエアコンの取り付けを計画する際に手元になければエアコンの規格にあったものを忘れずに手配しておきたいものです。

使い機会が少ないのであればレンタル品で間に合わせるという手もあります。

設置場所に見合った高さの脚立

ルームエアコンの取り付けは、機器の性質上高所での作業をともなうので脚立も揃えておきたい機材の一つです。

作業するときに、どこかから借りる場合も実際に車に積もうとしたら入らなかったといったことがないよう事前に大きさのチェックは怠らないようにしましょう。

ここまで、一般的な住宅にルームエアコンを設置する際に必要になる工具や機器類などを取り上げてみましたが、これらの他にも建物の構造や付帯設備によって必要な機材が変わってきたり、なかには設置が困難なこともありえることでしょう。

取り付けたいエアコンのモデルを選定したら、工具を揃える前に機器の仕様や設置場所の環境などをもとに施工場所を事前に調査しておくことも重要になります。

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