ルームエアコンの設置に必要な真空引きの手順をイラスト解説

エアコンの真空引き作業をイラスト化

ルームエアコンを設置する際に行う真空引きの手順についてイラストを使い簡易的に解説しています。

イラストの中で使用している主な機材はマニホールドゲージ(ホースとチャージバルブを含む)と真空ポンプになります。

ポイントとなるチャージバルブ(コントロールバルブ)の操作やポンプのON・OFF時の各操作ハンドルとバルブの状態などを段階ごとにチェックできる形にまとめています。

ページ下に動画による解説を埋め込みました。

作業にあたっての注意事項

このページで解説する真空引き手順はルームエアコンを想定した簡易的なものです。

実際の作業では別に詳細な確認事項や手順がありますので、メーカーの施工説明書や使用する機器のマニュアルなどに基づき作業を行ってください。

高圧ガス並びに冷凍機に関する知識がない方、作業経験の乏しい方は機器の設置を含め専門業者へ作業を依頼しましょう

真空引きの流れ【イラスト解説】

このページでイラストを使い解説する真空引き作業は、新規にルームエアコンを設置し室内機と室外機それぞれが冷媒管で接続済みであり、フレアナットはトルククレンチを使い適正に締め付けられていることを想定しています。

作業時の状態チェック

室外機の2か所のバルブ(ガス管、液管)は出荷時のまま閉じられた状態です。

室外機のサービスポートのキャップを外し、チャージバルブはOFFの状態、マニホールドのバルブも閉じられたまま

マニホールドの赤(Hi)は閉じたまま操作しない

注意

マニホールドゲージのHi(赤)のバルブは閉じたままにして最後まで操作しません。

準備段階で、すべてのバルブは閉じた状態(チャージバルブはOFF)になっています。

マニホールドゲージ・チャージバルブの接続

コントロールバルブをOFFで接続

室外機のサービスポートのキャップを外し、マニホールドゲージのLo側からのチャージホースをチャージバルブ(コントロールバルブ)を介して接続し、マニホールドゲージの中央に繋いだホース(ここでは黄色)を真空ポンプに接続する。

真空ポンプの運転

青のバルブを開いて真空ポンプを運転

マニホールドの青いバルブ(Lo)を全開にして真空ポンプを運転。

チャージバルブをONにして真空引き

連成計が-0.1MPになったらコントロールバルブをON(OPEN)

チャージホース(イラストでは青のホース)内の圧力が下がり連成計の指示値が-0.1MPaになったらチャージバルブのつまみを時計回り方向へ回しこんでONの状態にする

※ここで使用するチャージバルブの仕組みについては別記事で解説しています。

エアコンの真空引きに使うチャージバルブの仕組み

※メーカーによってはチャージバルブの表示はOPEN(ON)、CLOSE(OFF)になっています。詳しくはメーカーの取扱説明書を確認してください。

真空ポンプ稼働中のバルブ開閉状態

真空引き中の状態

チャージバルブをONにすると、室内機と冷媒管の中にある空気がポンプで吸引されるので、そのまま15分以上ポンプを運転し真空引きを行います。

真空ポンプ稼働時にそれぞれの機器は次のような状態です。

真空引き作業時のバルブ位置

この真空引き中にも、チャージバルブの操作部がONの状態で確実に締めこまれ中の虫ピンが押されている状態であることをチェックしておきます。

規定圧(約-0.1MPa)の到達確認

指定時間が経過したあと冷媒管が真空状態になっていることを確認

指定した時間が経過したら連成計が-0.1MPaを指していることを確認します。

真空ポンプの停止

マニホールドゲージの低圧側バルブを閉じる

真空圧力の確認ができ既定のポンプ運転時間を経過して真空引きが終わったらマニホールドゲージのハンドルLoを全閉にします。

真空ポンプを停止

次に、真空ポンプ側のホースをゆるめ(補足説明ありポンプ停止操作の補足)接続口からエアを吸い込ませてから真空ポンプの運転を止めます。

気密保持テスト

気密テストの実施

真空ポンプを止めた後に時間をおいて連成計の針に動きがないかテストします。

チャージバルブをOFFにして取り外し

コントロールバルブをOFF(CLOSE)

5分程経過を見てゲージの針が戻らないことを確認しチャージバルブを反時計回りに回し切りOFFにする。

コントロールバルブを取り外す

サービスポートからチャージバルブを外して真空引きと気密テストは完了。

真空引き作業のポイント

ここまでの作業手順で注意したいポイントは次の通りです。

真空引きのポイント
  1. 使用する機器類はすべてのバルブを閉じた状態(チャージバルブはOFF)で接続しマニホールドゲージの青ハンドルを開けてポンプを運転。真空引き中はチャージバルブが間違いなくONになっていることをチェック
  2. 予定していた真空引きの時間が経過したらマニホールドゲージの青ハンドルを閉じてからポンプを停止
  3. チャージバルブはOFFにしてから取り外す。

動画サイトなどでも冷媒回路の真空引きを分かりやすく解説しているものがありますが、一見簡単なように見えて重要なポイントを見過ごしやすいかもしれません。

これらの動画を繰り返し視聴することは効果的ですが、自分なりに真空引きの手順や要領を理解しながら知識を深めることも重要なことでしょう。

室外機のバルブを開け配管に冷媒を通す

ストップバルブのキャップを外す

2か所のバルブについているキャップを外す

真空引きが済みガス漏れがないことを確認できたら、同じくメーカーの工事説明書に従い冷媒管へガスを通します。

液菅のバルブを開けて配管内に冷媒ガスを通す

先に液菅のバルブを開けます。

ガス管側のバルブも開く

続いてガス管のバルブを開けます。ガス管と液管のバルブは六角レンチを使い反時計方向に全開にします。

ストップバルブとサービスポートのキャップを元通りに装着

最後にサービスポートと液管、ガス管のバルブキャップを元に戻し規定トルクで締め付けます。

以上の状態まで仕上げることができたら、施工説明書の注意事項などを再度確認し異常がなければ室内機側で電源プラグを差し込んで試運転を行います。

真空引きのためのポンプ運転と機密テストには時間がかかるので、その間にエアコンの取付け作業に使った他の工具や機材の片付けを済ませて置くと良いかと思います。

ガス漏れなど不具合の原因になるようなミスがなく施工できていれば試運転中に室内機から冷風が確認できるでしょう。

ポンプ停止操作の補足

解説に用いたイラストや画像では真空ポンプにはマニホールドゲージからの黄色いホースが接続されています。

真空引きにより圧力が-0.1MPaになっていることを確認した後に真空ポンプを停止させるとき、このポンプに接続されている黄色のホースの接続口を緩めて空気をポンプ側に吸い込ませながら真空ポンプを停止します。

黄色のホースを緩めてからポンプを止める

※このとき「マニホールドゲージの青ハンドルは全閉」。

この操作を行うことで、ホース内の真空を解放させポンプ内のオイルがホースに流れ込むことを防ぐことができます。

最近では真空ポンプのほとんどに逆流防止の機能が備えられていますが、ここではポンプの仕様や作業の目的によらず幅広く対応可能な基本的な停止操作であると考え一連の手順の中に加えて解説しています。

真空ポンプOFFのイラストに戻る

以上が、エアコン取り付けに必要な真空引きについての基本的な流れになります。

なお、当ページは真空引きの基本的な流れのみを図解しています。施工にあたってはメーカーの施工説明書を必ずご確認ください。

真空引きイラスト解説動画

動画内での解説も基本手順に限定しています。作業前に必ずメーカーの施工説明書を確認してください。

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