ルームエアコンを設置する際に行う真空引きの手順についてイラストを使い簡易的に解説しています。
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作業にあたっての注意事項
このページで解説する真空引きはルームエアコンを想定した簡易的なものです。
実際の作業では別に詳細な確認事項や手順がありますので、メーカーの工事説明書や使用する機器のマニュアルなどに基づき作業を行ってください。
高圧ガス並びに冷凍機に関する知識がない方、作業経験の乏しい方は機器の設置を含め専門業者へ作業を依頼しましょう。
真空引きの流れ【イラスト解説】
このページでイラストを使い解説する真空引き作業は、新規にルームエアコンを設置し室内機と室外機それぞれが冷媒管で接続済みであり、フレアナットはトルククレンチを使い適正に締め付けられていることを想定しています。
室外機の2か所のバルブ(ガス管、液管)は納品時のまま閉じられた状態です。
ゲージマニホールドのHi(赤)のバルブは閉じたままにして最後まで操作しません。
サービスポートへマニホールドゲージのLo側からのチャージホースをチャージバルブを介して接続し、マニホールドの中央に繋いだホースを真空ポンプに接続する。
マニホールドの青いバルブ(Lo)を全開にし真空ポンプを運転。
チャージホース(イラストでは青のホース)内の圧力が下がり連成計の指示値が-0.1MPaになったらチャージバルブのつまみを時計回り方向へ回しこんでONの状態にする。
※ここで使用するチャージバルブの仕組みについては別記事で解説しています。
チャージバルブをONにすると、室内機と冷媒管の中にある空気までポンプで吸引されるので、そのまま15分以上ポンプを運転し連成計が-0.1MPaを指していることを確認。
真空ポンプ稼働時にそれぞれの機器は次のような状態になっています。
この真空引き中にも、チャージバルブの操作部がONの状態で確実に締めこまれ中の虫ピンが押されている状態であることを確認しておきます。
真空引きが終わったらマニホールドのハンドルLoを全閉にし真空ポンプ側のホースをゆるめ、エアを吸い込ませてから真空ポンプの運転を止める。
時間をおいて連成計の針に動きがないかテストします。
5分程経過を見てゲージの針が戻らないことを確認しチャージバルブを反時計回りに回し切りOFFにする。
サービスポートからチャージバルブを外して真空引きテストは完了。
ここまでの作業手順で注意したいポイントは次の通りです。
- 使用する機器類はすべてのバルブを閉じた状態(チャージバルブはOFF)で接続しゲージマニホールドの青ハンドルを開けてポンプを運転。真空引き中はチャージバルブが間違いなくONになっていることを確認。
- 予定していた真空引きの時間が経過したらゲージマニホールドの青ハンドルを閉じてからポンプを停止
- チャージバルブはOFFにしてから取り外す。
動画サイトなどでも冷媒回路の真空引きを分かりやすく解説しているものがありますが、一見簡単なように見えて重要なポイントを見過ごしやすいかもしれません。
何度も見返すことも重要ですが、自分なりに真空引きの要領を理解しながら確認しておくことも重要でしょう。
真空引き後に冷媒管へのガスの充填
真空引きが済みガス漏れがないことを確認できたら、同じくメーカーの工事説明書に従い冷媒管へガスを充てんさせます。
ガス管と液管のバルブを六角レンチを使い反時計方向に全開にする。
最後にサービスポートと液管、ガス管のバルブのキャップを元に戻しトルクレンチで締め付けます。
以上の状態まで仕上げることができたら、施工説明書の注意事項などを再度確認し異常がなければ室内機側で電源プラグを差し込んで試運転を行います。
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