経年劣化により内部に水分が侵入し結露が生じてしまった住宅用サッシ窓のペアガラスはDIYで交換が可能なのか挑戦してみました。
DIYでのサッシガラスの入れ替えについては、ペアガラスがホームセンターなどで気軽に購入できないことと、メーカーや製造年によりサッシの規格や仕組みが違うので参考になりそうな情報は少なめです。
また、ガラスは基本的に割れない限り交換が不要なためペアガラスの空気層に結露が生じ交換というのもレアケースのようです。
※ガラスの交換作業は、事前にガラス店や専門職人の方に相談されることを強くお勧めします。
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内側に水分が侵入したペアガラスをサッシから取り外す
まず、ガラスを注文するためにサッシから取り外しにかかります。
窓枠からサッシを外す
住宅の窓枠からサッシを取り外すには、外れ止めを取り外す作業が必要になりますが、今回対象とするサッシは窓枠ではなくサッシ本体の外れ止めをスライドさせてストッパーを解除する仕組みになっていました。
このネジを緩めて下げることでサッシを窓枠から外すことができます。
取り付け時には窓枠に戻してからネジを上にスライドさせて締めることで固定されます。
サッシにある固定ネジを緩める
ガラスが入ったサッシを窓枠から下すことができたら、サッシの横方向にあるガラスの固定ネジ4本を緩めて取り外します。
※要領がよければ2か所で済むようですが、ここでは全部のネジを緩めました。
画像は内鍵が付いているほうの上側にあるネジ位置。
同じく鍵側の下方向にあるネジ。
取っ手がある窓枠側の上方向。
窓枠側の下方向にあるネジ。
ガラスを外すために必要だったのは、これらの4本だけでした。
サッシを分解する
ネジを緩めることが出来たらサクッとガラスが取り出せるのかと思いがちですが、意外にしっかりハマっていて手で引いてぐらいでは外せそうにありません。
画像はサッシの下方向が外れたところです。
手で引いても全く動かないので、やむを得ずゴムハンマーを使いました。
※割れ注意
次に窓枠側も同じようにゴムハンマーで軽く叩いて外します。
ペアガラスとサッシの間にあるパッキンのようなものはグレチャン(グレイジングチャンネル)と呼ばれる部材です。
年数が経っている場合、固く硬化しているのでガラスと併せて交換が望ましいそうです。
このグレチャンには画像のように下方向に大きめの穴が並んで開いていました。
組み立てる時にはこのグレチャンをガラスに巻いてからサッシに入れます。
分解できたサッシとペアガラス
ガラスが外せたところで厚みを計ってみたところ約13mm。
ここで縦横の寸法も計っておきます。
見た感じ高さも幅も同じかと思っていたら若干縦に長い形をしています。
ペアガラスが外れてアルミのサッシだけになると重さはほとんど感じません。ここに何か仮の部材を用意することにしましょう。
防犯上は好ましくありませんが、とりあえず段ボールを加工して組み込んで外気を遮断することにしました。
雨をしのげるようポリ袋でカバーしています。
木製の合板などを調達できればガラスが納品されるまで使えそうですが、段ボールでは何かと不安が残ります。
サッシの復旧方法は、ガラスを外した時とは逆の手順で仮の部材を入れネジを閉めこんでいくだけです。
窓はこの状態に仮復帰させてガラスをガラス店に持ち込むことにします。
住宅用ペアガラスを個人で購入するには
既知の情報では、ペアガラスは工場での注文制作によるとのことで、ホームセンターでの購入は難しいようです。
とはいっても、今回のケースでは自宅からホームセンターに行くよりも近い場所にガラス店が1件あったので、そちらに持ち込んで相談してみることに。
ガラス店へ行き事情を話すと快くガラスの注文に応じてもらえました。
ただ、新しいペアガラスをサッシに組み込む作業は任せてほしい(危険なのでお勧めしないと言いう意味)とのことでした。
ホームセンターより近くにガラス店があり、ペアガラスを問題なく注文できたことさえラッキーでしたので、ここはむやみに断る理由もなく、組み立てはお願いすることにしました。
納期は約1週間かかり、新しいペアガラスはサッシをガラス店に持ち込んで組み入れてもらいました。
なお、価格のほうはネットによくある情報と変わりないほどで、昨今の物価高を考えると良心的な価格で納品してもらえたことになります。
この点は、ガラス屋さんも近くの住宅なので見積もりには気を使ったのかもしれません。
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