たなぼたStylehttps://tb.danman.jpMon, 06 Apr 2026 02:17:49 +0000jahourly1https://tb.danman.jp/wp-content/uploads/2021/02/cropped-tanabota-logo-32x32.pngたなぼたStylehttps://tb.danman.jp3232 DSO138の組み立てに必要な工具と準備物https://tb.danman.jp/dso138-tools-and-supplies/Mon, 06 Apr 2026 02:17:49 +0000https://tb.danman.jp/?p=3575

DSO138の組み立ては、基板と部品さえあればすぐ始められるようにも見えますが、実際には事前に揃えておきたい工具や準備物があります。 とくにDSO138は、組み立て後に簡易オシロスコープとしての動作を確認できれば、より完 ... ]]>

DSO138の組み立ては、基板と部品さえあればすぐ始められるようにも見えますが、実際には事前に揃えておきたい工具や準備物があります。

とくにDSO138は、組み立て後に簡易オシロスコープとしての動作を確認できれば、より完成度を把握しやすいです。そのため、組み立て作業そのものに必要な物と、完成後の確認に必要な物を分けて準備しておくと安心して作業を進めやすくなります。

DSO138の組み立て前に揃えておきたいもの

DSO138は電子工作初心者にも人気がありますが、部品点数はそれなりにあり、いきなり手を付けると準備不足を感じやすいキットでもあります。

ここでは、最低限必要になる工具、あると助かる補助用品、そして完成確認で使いたい電源について整理しておきましょう。

最低限必要になる工具

DSO138の組み立てに必要な工具類

画像のはんだごては20W、はんだは0.8mmと1.0mm

まず必要になるのは、はんだごて、はんだ、ニッパーです。これがないと部品の取り付けそのものが始まりません。できればピンセットも用意しておくと、小さい部品の位置決めや保持がしやすくなります。

回路電圧のチェックに使うテスター

回路電圧のチェックとパーツの抵抗測定にはデジタルマルチメータを使う

それから、DSO138では組み立てマニュアルの中で、回路電圧をチェックする項目がありテスター(回路計)を使います。

抵抗値の確認や通電前の不安要素を減らす目的でも、テスターがあると便利。初心者のうちは、作業の速さよりも確認しながら進められる体制が安心要素になります。

あると作業しやすくなる補助用品

必須ではないものの、こて台、部品をまとめる小皿やトレイ、手元を明るくする補助照明は、想像以上に役立ちます。はんだごてを安全に置ける場所があるだけでも、慌てた動きが減り作業全体が落ち着きます。

それと先に説明した部品の保持に関して少し補足しておくと、ピンヘッダ(ピンソケットやコネクタ類も)のはんだ付けですき間ができるのを回避するのに、養生テープを使う方法があります。

養生テープを使った作業

白の養生テープでBNCコネクタを固定

焦がして部品に付着する恐れもあるので、初心者向けではありませんが、ピンヘッダが浮いて固定されると上級者でも直すのが難しいです。

また、部品を机に直接ばらまいた状態では、どれを付けたか分からなくなりやすく、付け忘れや取り違えの原因にもなります。補助用品は地味ですが、初心者ほどこうした部分で差が出やすく、結果として組み立ての成功率を押し上げてくれます。

完成確認に使いたい9V電池

完成後の動作チェック用9V電池

完成後のチェックには、外部電源よりノイズが少ない9V電池がおすすめ

DSO138の完成確認の電源には9V電池がおすすめです。USB給電やスイッチング系の電源を使うと、組み立て状態とは別に電源由来のノイズを疑いたくなる場面がありますが、9V電池ならその不安を予め排除できます。

もちろん9V電池は長時間の常用向きとは言えませんが、完成直後の初回確認には十分意味があります。まずは余計な不安要素を減らした状態で起動や表示を見てみる。この考え方は、初心者が最初の評価で混乱しないためにも有効です。

作業を始める前に整えておきたい環境

工具や準備物が揃っていても、作業環境が雑然としていると、DSO138のようなキットでは思わぬ失敗が起きやすくなります。特に部品が小さいため、作業台や机の状態、明るさがそのまま作業のしやすさに直結します。

部品をなくしにくい作業スペース

作業机の上に不要な物が多いと、小さな抵抗やコンデンサが埋もれやすくなります。DSO138はパーツの種類が多いため、部品をなくすだけでなく、うっかり別の値の部品と混ざる危険も出てきます。

さらに意外に大切なのが照度です。基板上のシルク印刷や部品の向きを確認するには、手元が明るいほうが圧倒的に有利です。暗めの環境で無理に進めると、見えているつもりでも確認が甘くなり、あとから見直して気付くミスが増えてしまいます。

通電前に確認したい初歩的な注意点

組み立てが終わったように見えても、すぐに電源を入れないほうが安全です。極性のある部品の向き、はんだブリッジの有無、差し込み位置の確認など、最後に一呼吸置いて見直すだけで防げるミスは少なくありません。

時計用のルーペ

はんだクラックのチェックには専用品でなくてもルーペがあると便利

DSO138は完成後の起動確認が楽しみなキットですが、通電前の見直しは儀式のように固定しておくのが得策です。準備物を揃え、作業環境を整え、最後に落ち着いて確認する。この流れができれば、DSO138の組み立ては格段に進めやすくなるはずです。

完成テストで画面に波形を表示させるには

DSO138は、自分で組み立てることができる格安オシロスコープとして人気があります。

そんな、評判をもとに組み立てに挑戦する方も多いと思いますが、この場合、組み立て終わってからのテストの手段が限られるかもしれません。

テスト用の矩形波

DSO138が出力するテスト用の矩形波

DSO138では、テスト用の波形を出力できる機能があって、赤のプローブをテストポイントに繋ぐことで矩形波を表示できるようになっています。

この機能は、おもに完成後のキャリブレーションで使われますが、他にもテスト波形(矩形波)を出力できる機能を持ったテスターをDSO138に繋いで波形を表示することができます。

矩形波出力機能があるテスターの紹介動画

テスター機能を紹介した埋め込み動画では、テスターで出力できるテスト波形について解説(7:50付近)しています。

このような機能をもつテスターを使えば、測定対象がまだない環境でも、オシロ本体以外の外部で出力されたパルスをテストで測定することができ、作業の達成度や完成の喜びを実感できる効果があるでしょう。

DSO138関連

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USB昇降圧DC-DCコンバータ出力上限域3Wでの安定度を電子負荷で検証〜常用リミットの正体〜https://tb.danman.jp/usb-buck-boost-converter-output-test/Sun, 05 Apr 2026 02:17:18 +0000https://tb.danman.jp/?p=3555

前回の投稿では、USB昇降圧DC-DCコンバータの基本仕様と使用例について取り上げ、出力が極めて限られるのは分かったものの実際にどの程度まで使えるのか確認しておきたいところです。 また、この機器は販売サイトなどの説明から ... ]]>

前回の投稿では、USB昇降圧DC-DCコンバータの基本仕様と使用例について取り上げ、出力が極めて限られるのは分かったものの実際にどの程度まで使えるのか確認しておきたいところです。

また、この機器は販売サイトなどの説明からは過電流保護などの保護機能が備わっていないように見えます。そこで今回は、電子負荷を用いて推奨される出力上限で動作させ安定度をチェックしてみます。

電子負荷を用いた出力テスト

この昇降圧コンバータはスペック上は2~3Wクラスの出力が可能とされています。ここでは電子負荷を用いて、その域で実際に安定動作するかの確認と、それを超えた場合の挙動を見ることにします。

電子負荷を使った昇降圧コンバータのテスト環境

電子負荷ZPB30Aを繋いだHW-132Bのテスト環境

定格値3Wでの動作

まずは、3.3V、5V、9V、12Vの4種類の電圧を任意に指定し、電力上限で問題なく運用できるかをテストします。

前回取り上げた基本仕様によれば、この電圧域は出力電圧2V~20Vの定格出力が適用されは3Wまで(仕様上の表現は3W以内)が利用可能範囲の出力値と考えられます。

この3W以内を前提にして、それぞれの電圧ごとに電子負荷で設定する電流値は次の通りになります。

なお、設定できる最大電圧の24Vでは、ここで使う電子負荷ZPB30Aで扱える加減電流値0.2Aを下回ってしまいテストができないため、ここでのテスト電圧は12Vを上限にします。

出力電圧設定電流
3.3V0.90A
5V0.60A
9V0.33A
12V0.25A

テスト方法は、先に昇降圧コンバータで電圧設定を行い。そのあとで電子負荷でテスト電流を設定してから電子負荷をONにします。

テスト時の画像は次の通りです。

3.3V設定で2.97Wをテスト

3.3V-0.9A

5Vで3Wをテスト

5V-0.6A

9Vで2.97Wをテスト

9V-0.33A

12Vで3Wをテスト

12V-0.25A

上段に見えるデジタル表示は、それぞれの電圧でテストしたときに電子負荷に表示された電圧です。静止画なので分かりづらいですが、電圧が大きくブレるような様子は確認できていません。

定格とされる3W付近では、どれも電圧、電流ともに安定して動作している様子が確認できました。

それでも、やはり気になるのは、この定格を超過したときに保護機能があるのか、どういった動作をするのかです。

3Wを超える負荷で使用したときの挙動

次に、最大出力を超えてしまった場合はどうなるのかをテストします。

ここでは、それぞれの設定電圧から50%まで低下したらアラームが鳴るよう電子負荷を設定しておきます。

基板の構成やUSB電源の一般的な仕様を踏まえた場合、入力側で想定される電流の上限は1.5~2Aあたりかと思われますが、その辺もUSBチェッカーの表示を目視で確認しながら作業を進めていく要領です。

テストは、先ほどの3Wで試した上限の電流値からスタートし、徐々に負荷電流を上げていくことにします。

テスト開始時の電流は、最初のテストで設定した電圧ごとの電流値にします。

3.3Vでの出力超過テスト

3.3V設定で2.2Aまで電流を上げた状態

5Vでの出力超過テスト

5V設定で1.7A流した状態

9Vでの出力超過テスト

9Vで0.95A流した状態

12Vでの出力超過テスト

12Vで0.68Aまで流した状態、このあと0.69Aでアラームが連続鳴動

各電圧ごとのテスト結果は、3Wを超える負荷を与えると、電圧は維持できず徐々に低下する傾向が見られました。

また、明確に動作を停止するような保護はなく、出力電圧がドロップしていく挙動が確認できます。

この結果から、この昇降圧コンバータは過負荷に対して守られる設計ではなく、使用者側が負荷を意識して扱う前提の性質の機器であることが見えてきます。

24V設定で基板の温度を測定

24V設定で電子負荷を接続、基板の一部で温度が55℃まで上昇

参考までに、24V 設定で、電子負荷を繋いでみたところ、基板の一部に温度上昇がみられました。

インダクタや可変抵抗を中心に赤外線を当てていますが、画像の55℃表示が出たのはType-Cコネクタ付近でした。

これより、低い電圧でも出力を上げた場合には同様の温度上昇がみられるのではと思います。

USBの5Vを自由に操れることの価値

今回の電子負荷を用いたテストでは、保護回路が存在しないこと(存在しないように見える)、定格を超えた場合に電圧が下がってしまうことが確認できました。

では、なぜこの低出力な昇降圧コンバータが人気なのでしょうか。それはUSBの5Vを自由に操れるという点にあります。

昨今は3.3Vで動作するマイコンやセンサーが増え、必要とされる電力そのものが小さくなっています。そのため、このクラスの出力でも成立する場面が多く、USB電源ひとつで必要な電圧をその場で作れるという点が大きな魅力になっています。

3.3V設定でブレッドボード上のLEDを点灯

USBを電源に使えるので簡単な回路のテストにも最適

USBから直接3.3Vを用意できることで、レギュレータや電池を別途用意しなくても、素子やモジュール単位の構成部品が手元に届いたら、すぐその場で動作確認ができる手軽さがあります。

この「すぐ試せる」というメリットが、このコンバータの本質的な価値と評価して良いでしょう。

意外にライトユーザー向けなツール

こうした特徴から、この昇降圧コンバータは本格的な電源装置というより、軽い検証や仮電源として使う場面に適しています。

高価な安定化電源をわざわざ用意するほどではない作業や、ライトな電子工作のスタイルにおいて、USB電源ひとつで完結できる手軽さは大きな利点となります。

これは、電子工作の敷居を下げてくれる効果もあり、興味を持ったジャンルの作業にも比較的手を出しやすくしてくれるものだと評価できます。

昇降圧コンバータ関連

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斬新な赤基板DSO138が電子工作初心者の好奇心を掴むhttps://tb.danman.jp/red-board-dso138-sparks-beginners-curiosity/Sat, 04 Apr 2026 02:17:54 +0000https://tb.danman.jp/?p=3562

電子工作キットというと、どこか実験器具めいた、または、その逆で子供向けな見た目を想像しがちですが、DSO138はその印象を良い少し裏切ってくれています。 この一般的な、電子工作とは違う異色な赤基板の魅力を謎解いてみましょ ... ]]>

電子工作キットというと、どこか実験器具めいた、または、その逆で子供向けな見た目を想像しがちですが、DSO138はその印象を良い少し裏切ってくれています。

この一般的な、電子工作とは違う異色な赤基板の魅力を謎解いてみましょう。

魅惑の赤基板DSO138に秘められたもの

DSO138の魅力は、単に安価な簡易オシロスコープキットという点だけでは語れません。最初に目を引く赤い基板の個性、その上に載る部品群、さらに完成後は測定器として動作するという意外性まで含めて、初心者の好奇心を刺激しやすい要素が詰まっています。

見た目の印象から入りやすい一方で、組み立てを進めるうちに電子部品や測定器の世界へ自然に踏み込めるところが、このキットの面白さです。ここでは、赤基板DSO138がなぜ特別に映るのか、その中に秘められた魅力を順に見ていくことにします。

電子工作キットらしくない配色

左下手前からみたDSO138

メカ好きの好奇心をくすぐる赤の基板

DSO138を初めて見たとき、多くの人はまず赤い基板の存在感に目を奪われるのではないでしょうか。

電子工作キットには緑や青、あるいは地味な色味の基板も少なくありませんが、DSO138の赤はそれとは明らかに印象が異なります。

部品を並べる前の段階から、すでに完成させたくなる雰囲気を漂わせているのが大きな特徴です。

この見た目の個性は意外に重要で、初心者にとって最初の一台は、性能表よりも「これを作ってみたい」と思えるかどうかが大きな分かれ目になります。

赤基板のDSO138は、その気持ちを自然に引き出してくれるため、単なる学習教材ではなく手を動かすきっかけとしても強い魅力があります。

測定器という特異性と未知の領域

左上から見たDSO138

小さな基板に目立つBNCコネクタには汎用のプローブが装着可能

DSO138が面白いのは、LED点滅キットのような単純な工作物とは違い、完成すると簡易オシロスコープになる点です。つまり、作る対象そのものが測定器という特別な未知の道具になっています。

電子工作初心者にとって、オシロスコープは名前こそ聞いても、何をどう見るための物なのか実感しにくい存在かもしれません。

ところがDSO138なら、自分で組み立てる過程を通して、その未知の領域に少しずつ近づけます。波形を見るとはどういうことか、信号を観察するとはどういう感覚なのか。その入口に立てるだけでも、このキットには独特の価値があると言えます。

組み立てながら理解する赤基板の構成

タクトボタンが並ぶ右サイド

操作ボタンが並ぶDSO138の右サイド

DSO138には、抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、IC、スイッチ、コネクタなど、電子工作で頻繁に目にする部品が一通り入っています。完成品を眺めるだけでは見過ごしてしまう違いも、自分の手で載せていくと印象に残りやすくなります。

もちろん、極性や向きに注意が必要な部品もあるため、ただ差しこんで終わりというわけにはいきません。

部品の役割を完全に理解していなくても、確認しながら進めるうちに基板上のパターンに少しずつ意味が見えてきます。赤基板の見た目に惹かれて始めた作業が、結果として電子回路への理解の第一歩になるでしょう。

実は後継機種より人気で情報が多いDSO138

電子工作キットは新しい物ほど優れているように見えますがDSO138は少し事情が異なります。

後継機種が存在していても、長く親しまれてきた分DSO138のほうが組み立てをテーマにしたWeb記事や動画、調整の話題などを見つけやすい傾向にあります。初心者にとって、これはかなり大きな安心材料です。

分からないところを調べたとき、作例や情報が多いキットはそれだけで進めやすくなります。

赤基板の見た目で惹きつけ、測定器としての特異性で興味を広げ、さらに情報量の多さで挑戦の敷居を下げてくれる。DSO138は、電子工作初心者がオシロスコープという世界に近づくための、優れた要素を持つ特別な入口だと言えそうです。

DSO138関連

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USB電源対応の昇降圧DC-DCコンバータ【Type-Cモデルもあり!?】https://tb.danman.jp/usb-power-buck-boost-dc-dc-converter/Sun, 29 Mar 2026 02:17:41 +0000https://tb.danman.jp/?p=3534

USBから電源を取り、必要な電圧へ手軽に変換できる小型のDC-DCコンバータは、電子工作の場面でなかなか便利な存在です。 5V系のUSB電源をもとに昇圧にも降圧にも対応。そんな神ツールと同じ仕様でType-Cコネクタを装 ... ]]>

USBから電源を取り、必要な電圧へ手軽に変換できる小型のDC-DCコンバータは、電子工作の場面でなかなか便利な存在です。

5V系のUSB電源をもとに昇圧にも降圧にも対応。そんな神ツールと同じ仕様でType-Cコネクタを装備した製品を見つけたので購入してみました。

Type-Cなら更に扱いやすいUSB電源モジュール

Type-Cが採用されたHW-132B

今回入手したのは、USBの5Vを使って自由な電圧を作り出すことができ、電子工作界隈では「USB電源モジュール」などと呼ばれ重宝されている製品。これにType-Cメスコネクタが装備されてものです。

従来品のMicroB規格のコネクタはスマホなどではほぼ使われなくなり衰退傾向で、Type-Cが使えたらありがたいと思っていたユーザーは少なくないのではと思います。

ただし、この後継モデルに見える製品は本ページ作成時点で明確な情報が少なく詳細は不明で、従来品と同じ製造者からリリースされた正規の後継モデルかは不明です。

基本仕様と操作方法

今回、ここで扱う「USB電源対応の昇降圧DC-DCコンバータ」は、USB充電器などUSB電源の5Vを利用して、手軽に1.2V~24Vの直流電圧を出力できるというもので基本仕様は次の通り。

基本仕様

■入力電圧:3.5V~12V

■出力電圧:1.2V~24V

■出力電力

出力電圧1.2V~2V2W以内
出力電圧2V~20V3W以内
出力電圧20V~24V2W以内
基板上にある電源用ランド

基板に電源を直接配線できる

なお、給電用にはType-CメスのほかにType-Aプラグも装備されて、電源入力はこれらUSB端子のほか、基板に直接配線をはんだ付けすることもできるようになっています。

また、出力電圧は付属の簡易ディスプレイでリアルタイムに確認が可能です。

操作方法

プラグを差し込むと電源が入る

使い方はいたって簡単で、Type-Aプラグをアダプターに差し込むか、電源用のUSBケーブルをType-Cのコネクタに接続することで電源を確保できます。

操作ボタン

短押しでON/OFF、長押しで表示OFF

基板上にある小さなボタンは、出力のON/OFF操作のためのスイッチボタン。

ポテンショメータ

電圧調整用のツマミ

電圧は、青いポテンショメータから突き出しているツマミを回すことで調整が可能で、調整された電圧値は7セグのデジタル表示に出力されます。

従来からあるMicro-B搭載機との違い

今回、新しく入手したType-C電源機種と既存の人気機種(通称:USB電源モジュール)では、変更されたUSBコネクタ規格のほかにも外見からみて分かる明確な違いが何点かあります。

一つは、基板の一部に確認できる回路の違いです。

micro-bモデルとの比較

上のMicro-Bモデルと比べ丸で囲んだ部分の素子が多い

Type-Cに変更したことで、抵抗が一つ増えていることは考えられますが、回路自体が別仕様ということかもしれません。

電源用ランドにある穴

右の基板には電源入力部分に穴が開いている

ほかにも、USB以外からの電源供給のためのランドには、Type-C機種のほうには小さな穴が開いていてるのが分かります。

右上に記載された型番

HW-132Bが製品の型番か?

また、基板の色にも若干の違いがあって今回購入したものにはHW-132Bという型番のような記載が見えます。

※同じ型番でも、MicroUSBコネクタのものが流通しているので購入を検討される際には注意が必要です。

USB電源昇降圧DC-DCコンバータの使い道

USB給電式DC-DCコンバータのメリットは、安定して確保しやすいUSBの5V電源を自在に調整して任意の電圧を生み出せる点です。

PDトリガーボードと並べて比較

手前のPDトリガーはサイズが小さいが利用に制約が多い

この辺は、出力できる電圧の種類や充電器が限られるPDトリガーを使うより格段に便利。

ただし、先にあげたとおり出力電力が約3W(電力は条件により異なる)と乏しいため利用範囲は極めて限定的になるでしょう。

少ない電力で動作できる測定器類

DSO138とLCR-T4

このサイトで扱っているDIY環境で例を挙げるなら、簡易オシロスコープのDSO138とコンポーネントテスターのLCR-T4です。LCR-T4はもともと9V電池仕様ですが、ケースにDCジャックを装備して外部電源が使えるよう改造済みです。

それぞれの、消費電力を調べてみるとDSO138は約1.1W、LCR-T4では約0.27Wと、どちらも定格の範囲内で使えそうな感じです。

HW-132Bで動作させたLCR-T4

9V設定でLCR-T4が動作

このように、USB電源昇降圧DC-DCコンバータは出力できる電力が小さく、そうした意味で用途が限られる機器です。

ただし、ここで解説した通り電圧可変、表示機能、小型サイズという要素が揃っており、電子工作の場面では机上テストではかなり扱いやすい部類に入ります。

特に、乾電池を何本も並べるほどではないが、5V以外の電圧が少し欲しいという場面では非常に実用的で、特に今回取り上げたようなType-Cに対応した機種が増えれば、その魅力度もますます上がっていくことでしょう

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USB-A to Type-CのUSB3.xケーブルはどう結線されてるか【端子配列を実測チェック】https://tb.danman.jp/usb-a-to-type-c-usb3x-pinout-check/Sun, 22 Mar 2026 02:17:15 +0000https://tb.danman.jp/?p=3500

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USB3.xはType-Cにどう接続されるのか?市販のUSBチェッカーでは扱える信号種別の判別はできますが、端子同士がどの場所に配列されるかまでは分かりにくい仕様になっています。

ここでは、USB-AとType-Cで構成されるUSB3.2ケーブルを実際にチェックし、USB-A側の端子配列がType-C側のどの位置に割り当てられるのかを市販のケーブルを使って確認してみることにします。

テストに使用するUSB3.2ケーブル

ELECOMのMPA-ACEC5G10WH

今回の確認に使用するのは、エレコムのUSB-A to Type-Cケーブル「MPA-ACEC5G10WH」です。PC側にあるUSB-Aの端子が、接続先のType-C側でどのような形に変換されるかをテストします。

確認環境として、USB-A側にはノートPCから外したUSBコネクタ基板を使い、Type-C側には測定用の基板を使用します。

エレコム:MPA-ACEC5G10WH

USB3.2ケーブルプラグの青い樹脂プレート

測定に使用するエレコムのMPA-ACEC5G10WHは、USB3.2対応のものでType-Aプラグ内の樹脂部分が青色です。

プラグの奥にはUSB3.x用に共通の5つの端子が入っていて、内部の端子数は全部で9つになります。

USBコネクタ基板

USB3.0コネクタ

ケーブル端子の導通を確認するにはType-A側はノートPCから取り外したコネクタ基板を使います。

こちらは、プラグ側と違い手前に5つの端子が見えます。USB2.0などと共通の4つの端子は奥に並んでいます。

USB3.xコネクタにある9端子

なお、USB-Aの図解では樹脂プレートを下向きに描いたものが多く見られますが、ノートパソコンなど実機のレセプタクルでは樹脂プレートが上向きで装備されることが珍しくありません。

そのため、ここでのPC側コネクタの解説はプラグを付き合わせたときと同じ樹脂プレートを上に置いた状態の端子配列を前提として画像を扱っています。

Type-C用測定基板

Type-C用のテストボード

Type-C側の端子の導通をチェックするためには、PC基板では細すぎて対応できないのでネット購入したテストボード(ブレークアウト基板)を使います。

ブレークアウトボード上のType-Cピンアサイン

左のメスコネクタにケーブルを繋いで測定、クロス接続されるTX、RXについては配列記号が記載されている

このテストボードにはピンヘッダを立てることができる穴が開いているので、テスターを当てるのにちょうど良い感じに使えます。

プラグ先端の端子配列の確認

作業に入る前にUSB-A側とType-C側で見えている端子の違いを確認してみましょう。

Type-Aのピンアサイン

基板上USB-Aコネクタの端子配列(USB3.x)

USB-Aは昔から見慣れた形状ですが、USB3.x系になると上の画像で確認できる通り従来のUSB2.0系の4端子だけではなく、高速通信用の追加端子も備えた9端子になっています。

Type-Cのピンアサイン

Type-C規格の端子配列

一方でType-C側は小さな端子が多数並び、外観だけでは対応関係をつかみにくい構造です。

USB-Aから来た電源、USB2.0系の信号、高速通信用ラインが、Type-C側の決められた位置へ割り当てられています。

今回は両端のプラグを、それぞれ用意した測定用基板に差し込んで、形状が異なる両端コネクタの端子がどのように組み替えられているのかをテスターで追ってみることにします。

※上のイラストにあるType-Cの端子でどれが有効になるかを調べます。

Type-Cへの変換状況をチェック

確認作業の様子

テスターの導通チェックモードで端子を探る

端子配列のチェック作業は、先にUSB2.0と共通の4端子から進めることにし、そのあとで残りの5端子をチェックします。

USB2.0と共通の4端子

USB2.0と共通の4接点

画像では4つの端子に繋がる接点が運よく縦並びで、GND、D+、D-、VBUSの順に並んでいるので、この順番でType-Cのどの場所に行っているのかをチェックします。

GNDは4か所

GND

まず、GNDは、A列、B列ともに両端に4か所導通を確認することができました。

D+はA6、D-はA7

D+とD-

次のDATA+は、A列ではレセプタクルを基準にして左から数えて6番目に来ているのが分かります。規格上はB列にも存在しますが、この条件でケーブルを伝って導通を確認できたのはA列のみです。

DATA-は、同じくレセプタクルを基準にしてA列では左から数えて7番目の位置でした。DATA-もB列側は反応なしです。

VBUSはA4、A9、B4、B9

VBUS

そして、VBUSについてはType-C側に行くと両端から数えて、それぞれ4番目の場所にA列、B列共通で4か所に導通が確認できています。

高速通信用を含む残りの5端子

スーパースピード用の5接点

次に残りの5端子、RX-、RX+、GND、TX-、TX+をチェックしますが、中央のGNDは先の2.0と共通のGNDと同じ4端子に通じていることを先に確認します。

GNDは4か所

先にチェックした4つの端子が有効だった

5接点の中央のGNDと先に判明しているType-C側のGND4端子をあたってみると、すべて導通しているのが分かりました。

続いて、RX-、RX+、TX-、TX+を順にチェックしていきます。なお、ここでも端子配列はレセプタクルを基準にチェックします。

RX端子の接続先はA2、A3

クロス接続なのでTXに繋がっている

RX-とRX+はA列の左から数えて2番目と3番目、Type-C規格でTX-、TX+(A2、A3)とされる端子に導通が確認できました。

TX端子の接続先はB10、B11

TXはRXに繋がる

TX-、TX+も同じ手順でチェックしてみると、ここはB列の左から数えて2番目と3番目、Type-C規格でRX-、RX+(B10、B11)とされる端子に導通があることを確認できています。

実際の接続では送信側(TX)が相手の受信側(RX)へ通じているのがポイント。高速通信(SS)用のラインはクロス接続で通信を行っている点に気を付けなければなりません

Type-C側でType-Aと導通がなかった端子の役割

Type-Aから導通を確認できた端子

Type-C側で導通が確認できた14の端子

ここまでのチェックで、Type-A側の9端子のうち高速通信に係る端子はType-C側の特定の端子へ導通していることが確認できました。一方で、Type-C側にはまだType-A側と導通が確認できていない端子がいくつか残っています。

これらのType-A側と導通しない4つの端子のうちCC端子は、ケーブル内で56kΩ抵抗を経由してVBUSに接続されています。

ケーブル内の56kΩを測定

画像ではUSB-AのVBUSとType-CのA5(CC1)で測定

そのため、テスターの導通テストでブザーはなりませんが、CC-VBUS間で抵抗値を測定すると56kΩの値が測定されます。デバイス側は、このCC端子がCC1とCC2のどちらに接続されたかで向きを判別して通信を開始する仕組みになっています。

VBUSと56kΩで繋がっているCC端子

この向きではレセプタクルのA5(CC1)に繋がっている

ここで、プラグを上下逆に差し込んでみたときにどうなるかを図で表してみましょう。

プラグを反転させた場合の端子配列

Type-Cプラグを反転させるとCCはC2に接続される

プラグのCC端子は、今度はレセプタクルのB列にあるCC2(先の測定ではCC1)へ接続され、デバイス側がこれを感知してプラグの向きを判断することになります。

なお、Type-C側でSBU1、SBU2とされる端子は、USB2.0やUSB3.xの通常通信には使われない補助用の端子です。今回チェックしているUSB-A to Type-Cケーブルでも、Type-A側の端子とは導通せず、実際のデータ転送ラインとしては使われていません。

またC to Cケーブルの場合は、ケーブルの仕組みや役割が異なり、ここでの説明とは違ってくる部分があるので注意しなくてはなりません。

USB2.0ケーブルの場合

ダイソーのUSB2.0ケーブル

次に、比較用として100円ショップのUSB2.0ケーブルでも同じように端子配列をチェックしてみます。USB2.0ケーブルでは高速通信用の追加5端子が存在しないため、Type-A側の構成は従来通りVBUS、D+、D-、GNDの4端子だけになります。

USB2.0で有効になる端子

この4端子をType-C側で追っていくと、電源とUSB2.0の通信に必要な最低限の端子だけに導通が確認でき、USB3.xケーブルのような高速通信用ラインへの展開は見られません。

USB2.0ケーブルでVBUS-CC間の抵抗を測定

このUSB2.0ケーブルには56kΩ抵抗がVBUS-CC間に入っている

56kΩ抵抗でCCが有効になっている2.0ケーブル

2.0ケーブルでプラグを逆に差し込んだ場合

また、今回用意した100円ショップのUSB2.0ケーブルにも56kΩ抵抗が内蔵されており、プラグを上下逆向きに差し込んだ場合でもデバイス側で向きを認識できるしくみになっています。

このように、今回行ったUSBケーブルの調査ではUSB-AからType-Cへ変換されるにあたって、使用される端子は特定のラインのものであることと、デバイス側でプラグの向きを判断するためのCC端子の存在を知ることができました。

さらに、USB3.xではUSB2.0と比較して高速通信用のラインが2組(TX、RX4の端子)追加されていて、向きによってデバイス側では使用する端子が異なってくるのが確認できました。

これらの端子構成が明確になることで、USB用のケーブルチェッカーなどを使うときにも信号線の意味が理解しやすくなりテストしたケーブルの仕組みもより分かりやすくなるでしょう。

USB関連

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PDトリガーでUSB-CからDC12Vを実現!対応できるPD充電器と注意点とは?https://tb.danman.jp/pd-trigger-usbc-dc-power/Sun, 25 Jan 2026 02:17:56 +0000https://tb.danman.jp/?p=3488

PDトリガーと呼ばれる機器をご存じでしょうか? 商品名としては「PDトリガー」「PDデコイ」などのほか、指定の電圧だけに特化した「PDトリガーケーブル」などが存在します。 このうち、このページで取り扱うのは、PDトリガー ... ]]>

PDトリガーと呼ばれる機器をご存じでしょうか?

商品名としては「PDトリガー」「PDデコイ」などのほか、指定の電圧だけに特化した「PDトリガーケーブル」などが存在します。

このうち、このページで取り扱うのは、PDトリガーと呼ばれる小さな基板です。対応するPD充電器を使えば、DC5・9・12・15・20Vを引き出せる優れものです。

PDトリガーの大きさ

ここで取り上げるPDトリガーは指先ほどのサイズで軽いものです。MRA193Aという型番があるようですが販売元で異なるようです。裏面にはUSB接続したときに点灯するLEDが配置されています。

本体の高さ

横から見ると端子台部分が高くなっている

PDトリガーとPD充電器、PD対応ケーブル

PDトリガー、対応充電器、Type-CのPDケーブル

この小さな基板をPD充電器、PD対応ケーブルと組み合わせることで5種類の電圧を指定し使うことができます。

※本ページの内容は一般的な情報提供です。電源まわりの作業は機器の仕様確認と安全対策を前提に、無理のない範囲で自己責任により行ってください。

PDトリガーの役割とは「こんなとき便利」

屋内でカー用品をテストするなど特定の直流電圧を用意したい場面は意外と多いものです。

たとえば、動作確認、点灯チェック、設定メニューの確認など、車まで行かずに家の中に居ながら12Vを使った作業を済ませたいことがあります。

ところが、その入口でつまずくのが「DC12Vをどう用意するか」です。

車両から電源を引っ張るのは手間ですし、鉛バッテリーを室内に持ち込むのは心理的にも扱い的にもハードルがあります。そんなときに便利なのがUSBタイプCのPD充電器を電源母体として使えるPDトリガーです。

家の中でDC12Vが使える

PDトリガーの魅力は、対応するPD充電器と組み合わせることで、家庭のコンセント環境のままDC12Vを用意しやすい点にあります。

カー用品の多くはDC12Vを前提としているため、PDトリガーがあれば屋内テストの段取りが大幅に捗ることになるでしょう。

ただし、テスターで無負荷の12Vが出ていても、実際にカー用品をつないだ瞬間に電圧が落ちる、保護が働いて止まる、あるいはケーブルやコネクタが発熱する、といったことが起こり得ます。

出力できる電力は使うPD充電器やケーブルに依存するので、目的の電圧が「出る」と「安定して使える」は別だということを理解しておかなければなりません。

この埋め込み動画では、PDトリガーに12V-23Wの電球を繋いで点灯させてみました。コンセント側のスイッチ音と充電器のLED、PDトリガーの裏にあるLEDの点灯タイミングなどが分かります。

動画は撮影条件の都合で明るさが大きく変動します(急に暗くなる場面あり)。気になる場合は再生画面の明るさを下げてご覧ください

意外に役立つのは9V?

カー用品の12V以外にも、PD充電器とPDトリガーの組み合わせで、様々な電圧を使うことができます。

例えば、PD充電器側が5V/9V/12V/15V/20Vの出力に対応していれば、ここでご紹介するPDトリガーを使うことで5種類の電圧をすべて扱うことが可能になります。

PDトリガーでLCR-T4を動作させる

PDトリガーを使って9V機器を動作させている様子

なかでも9Vは、最近どこのショップでも扱い数が少なく値段も高くなっている四角い乾電池(9V電池)の代わりに、電池側の端子形状に合わせて接続を工夫できれば、動作チェック用の代替電源として使える場合があります。

9Vの電圧は欲しいけど、買いに行くのが面倒。または、動作チェックだけなので9V電池を買うまででもないといったときに9Vを選んで取り出せるPDトリガーは便利です。

電圧指定に必要なPD対応充電器

USBタイプC→PDトリガー→出力側の構成図

PDトリガーは魔法の変換器ではなく、あくまでPD充電器が持つ出力メニュー(プロファイル)から、指定電圧を要求して固定する仕組みです。

したがって、最初に確認すべきは「そのPD充電器が、目的の電圧(特に12V)を本当に持っているか」です。

充電器のパッケージや取説などを見ると、5V/9V/12V/15V/20Vのうち、どれが出せるかが記載されています。

ここに12Vが書かれていない場合、PDトリガー側で12Vを選んでも、期待どおりにならないことがあります。商品名は似ていても仕様は製品ごとに違います。

次に重要なのが電流の余裕です。接続する機器によっては起動時に電流が跳ねるものがあり、ギリギリの充電器だと保護機能が動作し安定して使えません。とくに百均のPD充電器などは20Wなど価格相応に容量が制限されていることがあります。

電源用に安定させたいなら、「動くかどうか」は大事ですが「余裕があるかどうか」も必ず確認しておきましょう。

なお、PD規格にはPPSなどの拡張要素もありますが、ここで扱っている機器では非対応なため簡単に設定が可能な特定の電圧設定についてだけ取り上げて解説しています。

ディップスイッチによる電圧の設定

赤の部分が電圧設定スイッチ

3つのスイッチで電圧を指定

ここでご紹介するPDトリガー基板は、ディップスイッチで電圧を選ぶ方式です。

ディップスイッチの設定パターン

設定パターンは各製品ごとに異なりますが、この赤の3連スイッチを使った製品の場合は次の組み合わせで電圧の指定が可能になります。

この電圧設定の方法については、ページ下のリンクにある動画解説が参考になります。

無負荷状態の電圧チェック

テスターで電圧を測定し20Vが確認できた

なお、基板にUSBタイプCから電源を供給したままでの切り替えはトラブルの原因になるので、電圧の設定は基板からタイプCケーブルを抜いた状態で行うのが確実です。

設定後は、いきなり機器をつながず、まずテスターで無負荷の電圧を確認します。次に、実際に使う条件に近い負荷をつないで、電圧が落ちないか、充電器の保護が働いていないか、発熱が強くないかを確認します。

PDトリガーを使う際の注意点

PDトリガー基板の扱いには、組み合わせるケーブルの太さ、コネクタの接触、変換アダプタ選定、といった注意点があります。

これらを適当にすませてしまうと電圧降下や発熱、瞬断の原因になります。

なかでも発熱はトラブル発見のために重要なサインですので短時間でも触って明確に熱いと感じるなら危険です。すぐに電源から切り離しましょう。

PD対応ケーブルと普通のType-Cケーブル

左がPD対応で少し太め、右は非対応

ケーブルやコネクタは扱う電流に対して余裕をもった選択をするよう心掛けるのが大切です。

3.3AでPD充電器の保護回路が動作

充電器の過電流保護が働いた状態、保護機能は充電器に依存する

もう一つは「保護が働く=壊れた」ではない点です。電圧が落ちる、止まる、再接続で復帰する、といった挙動は、充電器側の保護機能が働いたことが原因とも考えられます。

PDトリガーで3A約60Wのテスト

20V設定でテストし3A(約60W)流した状態

PDトリガーを使って使用できる電力の上限はPD充電器の仕様に依存します。

動作させたい目的の機器が要求する電力がPD充電器の定格電力を超える場合には、そもそもPDトリガーを使った電力の確保という手段が適さないものと判断されるので、電圧の他にも使用機器が要求する電力についても予め調べておくことが重要になります。

PDトリガーなら屋内環境で直流電圧の選択肢が増える

PDトリガーは、屋内でカー用品など特定の電圧を確保したい人にとって非常に便利な道具です。

ただし「PDトリガーを買えばすべて解決」ということではなく、対応するPD充電器が目的電圧を持っていること、必要電流に余裕があること、そして通電経路が破綻していないこと、この3点を確実に押さえておかなければなりません。

  • 充電器の表記で、狙う電圧と出せる電流を先に調べておく
  • ディップスイッチは説明書どおりに合わせる
  • いきなり機器はつながず、無負荷で電圧が狙いどおりかチェックする
  • 実負荷で異常な電圧降下や使用機器とケーブルなどに発熱がないか確認する

順番としては、(1)充電器の表記で目的電圧と電流を確認し、(2)ディップスイッチで電圧を設定、(3)無負荷で電圧確認、(4)実負荷で挙動と発熱を確認という流れになります。

PD充電器は、接続するデバイスからの要求により指定した電圧を供給する役目を果たすものです。

出力側に機器を接続するためのDCプラグ

PDトリガーにDCプラグを繋いだところ

一方、PDトリガーは、それら対応デバイスが持っている電圧種別の要求機能を代行する基板であり、この機能を生かして任意の機器に指定の電圧を供給する役目を持つものです。

なお製品の性質上、取り扱いは自己責任になりますが、扱う機器それぞれの性質や注意点を抑えることで便利に使えるツールになることでしょう。

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自作デサルフェーター解説!100µH版の回路図・部品・基板レイアウトhttps://tb.danman.jp/diy-desulfator-100uh/Fri, 05 Dec 2025 22:30:26 +0000https://tb.danman.jp/?p=3474

市販のデサルフェーターは評価が分かれやすく、実際の動作や内部構成が分かりにくいという印象があります。 そのため、このページではNE555をベースにした自作デサルフェーターの100μHインダクタ版として、回路図から実測波形 ... ]]>

市販のデサルフェーターは評価が分かれやすく、実際の動作や内部構成が分かりにくいという印象があります。

そのため、このページではNE555をベースにした自作デサルフェーターの100μHインダクタ版として、回路図から実測波形、基板の構造までを簡潔にまとめました。

回路図(TB-Pulse System Ver 2.01)

自作デサルフェーション回路のイラスト回路図

画像はNE555を使用した最新バージョンの自作デサルフェーター回路図です。

この回路は実装パターンではなく、スイッチング、保護、インダクタ励磁という4つの構成要素を分かりやすい形にまとめたものです。

実際に作成したプロトタイプは、可変抵抗器やトランジスタ、サーミスタなど効率化や保安のためのパーツを含んでいます。

使用した回路方式の考え方

回路方式はNE555のアスティブル動作を基礎とし、短いON時間と長いOFF時間を確保することで高電圧スパイクを生成する設計としています。

ON区間ではインダクタに電流を蓄え、OFFへの切り替わりと同時にスパイクが発生。

100μHインダクタは過度な電流上昇を抑えつつ、適度なスパイクを得られたため本構成で採用しました。

また、ゲート抵抗値やTVSダイオードなどの保護部品は、実機テストの結果に基づいて選定しています。

パーツ構成( Ver2.01)

部品型番・仕様備考
ICNE555PDIPタイプ
R0ジャンパ用
R11kΩ周波数設定用
VR15.1kΩ 可変R1と直列:R1合計 1〜6.1kΩ
(RM-065-502)
R210kΩ周波数・Duty設定
VR210kΩ 可変R2と直列
R347ΩMOSFETゲート抵抗
R46.8kΩGate–GND
プルダウン
R52kΩpin3チェックLED用
R610kΩR2と直列
R7未定RCスナバ
参考値150Ω
R810kΩNPNトランジスタ用
C110nFタイミング
C2100µF / 25V電源デカップリング
C30.1µF(100nF)電源安定用
C40.01µF(10nF)ノイズ低減
C5未定RCスナバ
参考値1.5nF
C6100µF / 25Vパワー系バルク
C7100µF / 25Vパワー系バルク
Q1IRF540NNch MOSFET
Q22SC1815OFFアシスト用NPN
L100µH逆起電力を発生
D1SR5100フライホイール(ショットキー)
D21N4148Rbへ並列に設置
D3P6KE62Aスパイク抑制TVS
THNTC5D-11突入電流抑制
LED3mm青pin3チェック
電源12Vバッテリーサルフェーション対象兼用可
テスト抵抗A12V23Wランプコイル直列抵抗
テスト抵抗B2Ω25Wアルミ抵抗コイル直列抵抗

※TH(サーミスタ)はページ作成時点では廃止を予定しています。

※テスト抵抗はAかBどちらか一つを使ってテスト。

NE555周辺の抵抗・コンデンサはデューティー比を調整しやすい値を採用し、MOSFET「IRF540N」はスイッチング速度と耐電流性のバランスを優先しました。

高速ダイオードSR5100はスパイクの立ち上がりを阻害しないために必須であり、100μHインダクタは回路の安定性を優先して選定したものです。

MOSFETドレイン波形の実測

オシロスコープのキャプチャ画像

生成されたパルスの測定には10:1プローブ(ここでの資料作成には1:1に戻して測定)を使用し、グラウンドは基板のGNDポイントに接続しています。

今回の100μH仕様では、OFF開始直後にスパイクが立ち上がり、負荷条件(テスト抵抗の有無)によって波形のピークや形状が変化していく様子を確認できました。

実際に組み立てた側の印象としては「しょぼい波形」でがっかりな感じですが、回路としてなんとか成立していることを実証できています。

組み立て後のデサルフェーター基板

完成した自作デサルフェータープロトタイプ1号機

ユニバーサル基板で組み上げた実機は、部品密度が高く見える構成ですが、大電流経路とNE555の制御部分を明確に分けてレイアウトすることで、作業性と安定性の両方を確保させたつもりです。

MOSFETは放熱性を重視して外側に寄せ赤外線での温度測定を効率化できるよう黒く着色しています。インダクタ周辺の配線は最短距離となるよう調整しました。

また、TVSダイオードやパワーコンデンサ類はバッテリー側へ寄せることでサージ吸収効果を高めています。

ユニバーサル基板への実装パターン

実際の組み立てにはパーツ形状等に沿った変更が必要になります

12Vバッテリーへの接続と検証

実際にバッテリーへ接続してパルス波形を測定

サルフェーション除去の対象とする12Vバッテリー「M-42R」への接続には、基板からバッテリーまでは太く短いケーブルを使用し、ラインの途中に5Aの平形ヒューズを設置しています。

運転時には電圧変動やMOSFETの発熱を逐次確認し、安全性を確保しながら動作させています。

100μHインダクタを採用した本デサルフェーターは、製作段階でのテスト結果から扱いやすく安定したパルス生成が可能と判断したものですが、意に反してマイルドすぎな印象が否めません。

実際の効果については、時間をかけて繰り返し動作検証を重ね見定めることになるでしょう。

今後は次期バージョンでのインダクタの変更やデューティー比調整など、さらなる最適化の余地もあると考えています。


本ページで紹介しているデサルフェーターは、NE555をベースとした自作回路であり、特性や動作結果は使用する部品の個体差や配線環境によって変化します。

掲載している回路図および写真は実験段階のものであり、完全な動作や性能を保証するものではありません。

鉛バッテリーは大電流が流れる機器であるため、組み立てや運用の際はショート防止・極性確認・ヒューズの設置など、安全対策を十分に行った上で自己責任にてお取り扱いください。

また、高電圧パルスが発生する特性上、測定時には対応したオシロスコープやプローブを使用し、誤った取り扱いによる機器破損にも十分ご注意ください。

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オシロスコープの画面キャプチャー機能【保存方法とPCでの読出し方:AOS02】https://tb.danman.jp/aos02-oscilloscope-screen-capture/Sun, 14 Sep 2025 04:30:05 +0000https://tb.danman.jp/?p=3462

オシロスコープを使う中で「画面に映った波形をそのまま保存できたら便利なのに」と思う場面は多いはずです。ANENG AOS02には、その要望に応える画面キャプチャー機能が搭載されています。 本体の操作だけで波形を画像化でき ... ]]>

オシロスコープを使う中で「画面に映った波形をそのまま保存できたら便利なのに」と思う場面は多いはずです。ANENG AOS02には、その要望に応える画面キャプチャー機能が搭載されています。

本体の操作だけで波形を画像化でき、USB経由でパソコンに取り込み、資料や解説に活用することが可能です。

ここでは、AOS02での保存手順からPCでの読み出し方法、画像の特性や活用時の注意点までを詳しく解説。初めて利用する方でも迷わず試せるよう、具体的な操作例も交えて紹介していきます。

AOS02の画面キャプチャー機能とは

ANENG AOS02には、表示中の波形画面をそのまま画像として保存できるキャプチャー機能が備わっています。

ページ挿入用に加工したデータ

取り込んだ波形画像の掲載例

測定の瞬間を記録しておくことで、後から数値や波形の形状を落ち着いて確認したり、HTMLコンテンツや動画解説に引用したりできます。

電子機器から出力された波形など、実機で得た画面を説明素材として使える点が最大の利点です。

保存操作の手順(HOLD/SAVEボタンの使い方)

画面を停止させた例

画面をストップさせた場合の例
左上にSTOPと表示される

まず、AOS02の画面に対象の波形を安定表示させます(HOLD/SAVEボタン短押しでストップも可、特に問題がなければ動いた状態でキャプチャーできる)。

HOLD/SAVEボタンを長押し

波形が見やすい状態になったら、前面の「HOLD/SAVE」ボタンを長押しします。短押しではホールドのみになるため、必ず長押します。

本体に画像データを保存中

データの保存中

保存中は、画面に一瞬、進行状況を示すインジケータが表示、その後内部ストレージにBMP画像が書き込まれ、後段のPC読み出し手順で取り出せるようになります。

PCへの読み込み方法

AOS02の本体内部に取り込まれたBMP画像は、USBマスストレージとしてPCに接続することで取り出せます。まず本体をUSB接続待機状態にし、その後PC側で認識されたストレージから画像フォルダにアクセスする手順になります。

特別なドライバは不要で、製品に付属のUSBケーブル(タイプC)を用意し以下の手順に従って接続します。

USB接続の流れ

保存した画像をPCに取り込むには、AOS02のメニューからUSBマスストレージとして認識させます。

MENUボタンを1回押す

まずMENUボタンを押し画面下のメニュー表示を切り替えます。

右ボタンを2回押す

表示されたメニューを右に2回送り、「STORAGE」メニューを表示させます。

F3ボタンを押す

続いてF3ボタンを押すことでPC接続モードに移行できます。

USB接続モードになったオシロスコープ

移行が完了すると画面に「DIGITAL OSCILLOSCOPE」と表示されUSB接続待機状態になります。

USBタイプCを挿してPCと接続

本体右にあるUSB-Cポートにケーブルを差し込みPCへ接続します。

PC画面に表示されたpicフォルダ

PCと本体が接続されると、PC側に「DISK」という名称のドライブが現れます。

「DISK」ドライブと「pic」フォルダの確認

表示された「DISK」

認識された「DISK」ドライブの中には「pic」というフォルダが確認できます。

picフォルダの中の画像

そのpicフォルダの中に保存したBMP画像ファイルが格納されてるので、アクセス後は必要に応じてパソコン内の別フォルダへコピーしてバックアップしておくと管理が楽です。

F2を押して接続モードを終了

PCへのデータ取り込みが済んで、USB接続を解除したら最後にF2ボタンを押してAOS02の接続モードを解除します。

保存画像のファイル形式とサイズ

AOS02が出力する画像はBMP形式で解像度は320×240ピクセルと画面上に表示できるサイズは小さめ。

BMPは非圧縮のためファイルサイズはやや大きめですが、編集ソフトでPNGやJPGに変換すれば扱いやすくなります。

意外に小さいキャプチャ画像

1280×720に入れるとサイズ感が分かる

また、保存した320×240の画像を1280×720などの枠にそのまま貼ると、相対的に小さく表示されて見えにくくなります。

そのため、画質の劣化はあるかもしれませんが拡大して使うのが現実的かもしれません。

画像を拡大表示したときの見え方

今回は試しにWindows11のフォトアプリでサイズを拡大しBMPからPNG形式の画像に変換してみました。

Windows11のphotoアプリでサイズを変更

Windowsのフォトで画像を表示させてからメニューをプルダウンし、「画像サイズの変更」をクリックします。

960x720にサイズを変更しPNGで保存

次の表示されたダイヤログボックスで拡大さする画像サイズと形式を指定したあと保存をクリックすればサイズが拡大され画像形式も変更されます。

実際にサイズを拡大しPNGに変換した画像データ

この画像は、実際にWin11のフォトでサイズを960×720に拡大してPNG化したもので、拡大による画質の劣化は否めませんがWebページ用として波形を表示するには充分(用途による)かと思います。

※ビットマップファイルについての詳細は次のサイトの解説ページが参考になります。

時代に取り残されたBMPファイルをデータ形式変換で実用化|お宝データらぼ

活用方法と注意点(まとめ)

AOS02のキャプチャー機能は、測定ログの保存、作業記録、Webコンテンツや動画の素材化にとても有効です。BMP(320×240)という仕様上、高精細な印刷物や大画面での運用には向きませんが、波形の形状、周波数感、トリガー状態の共有には十分な実用性があります。

実運用では、保存後にPNGやJPGへ変換し、必要に応じてトリミングや軽微な注記を加えることで可読性を確保できるでしょう。拡大による荒れを避けるためサイズの変更は必要最小限に抑えた方が視認性は保てます。

また、PCへの読み出し後は必ず元画像を分けてバックアップしておくなども工夫すれば、AOS02の画面キャプチャー機能は、趣味レベルでもデータの検証からWeb公開までオシロスコープのデータ運用範囲を広げてくれるでしょう。

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小型タイプのオシロスコープAOS02で家庭用AC100Vの50(60)Hz波形を測るhttps://tb.danman.jp/aos02-ac100v-measurement/Sat, 13 Sep 2025 08:37:48 +0000https://tb.danman.jp/?p=3444

バッテリー駆動の小型ハンドヘルドオシロスコープ「AOS02」を使って、AC100Vの50(60)Hz波形を実測した流れを取り上げてみました。 なお動画サイトでも同じ説明をしていますが、ここでは安全上の注意点と測定手順を整 ... ]]>

バッテリー駆動の小型ハンドヘルドオシロスコープ「AOS02」を使って、AC100Vの50(60)Hz波形を実測した流れを取り上げてみました。

なお動画サイトでも同じ説明をしていますが、ここでは安全上の注意点と測定手順を整理し、100V(実効値)に対して約141Vとなるピーク値の解釈までを含めてまとめています。

AC100V測定における安全上の注意

ここで取り上げている作業は電気的な知識や経験がない方は決して行わないでください。感電や火災、機器の破損といった重大な事故につながる危険があります。

据置型オシロスコープのプローブGNDは接地(アース)線に接続しています。したがって非接地側(ライブ)にGNDクリップを当てると、オシロ内部を経由して接地線へ電流が流れる(地絡)となり、遮断器動作や機器破損を起こす恐れがあります。

こうした機器の内部構造の仕組みから、特に据置型のオシロスコープではL/Nの確認が重要になります。

AOS02のような小型ハンドヘルドタイプはバッテリー駆動でフローティングのため、測定電流がアース線に流れる危険は少ないですが、L/Nを確認して正しく接続する習慣を持つことは安全確保のために不可欠です。

電源測定では常に「どちらが非接地側で、どちらが中性線か」を確認することから始めましょう。

10:1プローブの設定と確認

プローブの設定は10Xに合わせる

次にプローブの設定です。AOS02に付属するプローブには「1X/10X」の切り替えスイッチがあり、AC100Vを測定する場合は必ず10Xに設定します。これは、プローブ内部の抵抗分圧によって入力される電圧を10分の1にしてから本体に入れる仕組みであり高い電圧の測定には不可欠です。

プローブの抵抗値測定

参考までに、このプローブの抵抗値を測定したところ、1X設定では約102Ω、10X設定では約8.8MΩと表示されました。

理論値とやや異なる部分もありましたが、テスターの精度や本体との組み合わせで許容範囲と考えられます。このように数値を実際に測ってみると、仕組みの理解が深まり、なぜ10Xを使う必要があるのかが分かります。

コンセントの極性チェックと接続準備

先の注意点の項目で書いた通り測定対象である家庭用コンセントの確認も欠かせません。ここではペン型検電器を用いて、どちらが非接地側(Live)、どちらが中性線(Neutral)かを確認します。

検電器で非接地側を判定

検電器を差し込んで、赤いランプが点灯したほうが非接地側、差し込んでも点灯しないほうが中性線側です。

家庭向けの一般的なコンセントでは、短い口が非接地側、長い口が中性線に対応しますが必ず測定対象のコンセントで確認します。

AOS02の操作手順とプローブ接続

プローブの設定と対象物の極性チェックが済んだら、いよいよ本体での操作です。ここからは、本体の設定、測定結果の出力、理想的な波形出力などについて解説を進めます

電圧種別とプローブ倍率の指定

準備が整ったら、AOS02の電源ボタン(赤)を押して起動します。

F4を押してACにする

続いてF4ボタンを押して本体の測定種別を「AC」に変更。

MENUを押してF4を押す

さらに、「MENU」ボタンを押すと、画面右下の項目が「PROBE」に変更されるので、F4を押してプローブ倍率をX1からX10にします(初期状態でX10になっていればそのまま)。これにより、プローブ側の切り替えスイッチと本体の設定が一致します。

接続と波形表示の確認

非接地線(ライブ側)にプローブの先端を接続

プローブの先端は非接地側

設定が済んだら、プローブの黒クリップを中性線側に、先端を非接地側に接続します。その後、コンセントのスイッチを入れるとオシロスコープの画面に波形が現れます。

調整前の波形

時間軸を狭くしたままの波形

ここで表示された波形は横に伸び切ってしまっています。これは、私が時間軸を狭く設定しすぎて1周期が画面に収まらなかったためで、つまり水平方向に波形が引き延ばされてしまった状態。

電圧軸、時間軸の設定を有効にする

F1ボタンを押して電圧軸、時間軸を調整可能にする

波形を見やすく表示させるために、F1ボタンを押して「VOLT/TIME」の設定モードを有効にします。これで左右ボタンで時間軸、上下ボタンで電圧軸の表示範囲が調整可能になります。

時間軸だけを補正した100V50Hzの波形

時間軸を500μsから10msに変更後の波形

ここで右ボタンを数回押して時間軸を補正し、500µs/divから10ms/divに変更すると、50Hz(60Hz)の波形が周期ごとに適正に表示されるよう改善できます。

電圧軸と時間軸を調整した効果

変更した数値と表示画面の変化

縦方向も同様で、当初は垂直感度を広く取りすぎて波形が小さく潰れていました。そこで、下方向のボタンを1度押して縦軸を100V/divから50V/divに切り替え、振幅を拡大表示するように調整します。言い換えれば、縦の倍率を上げることで波形の丸みや歪みを視認しやすくしています。

見やすくするための推奨設定値

電圧軸50V/div、時間軸10ms/divに調整したオシロスコープの画面

電圧軸、時間軸ともに調整後の画面

補足として、AOS02で家庭用AC100Vを測定する際に推奨される設定は、時間軸を10ms/div前後にして1周期(20ms)が2マス程度に収まるようにし縦軸は50V/divとすることです。これにより周期の安定性や波形の歪み、ピーク電圧の確認が容易になり初心者でも実用的な観測が可能となります。

※「100V/div」とは縦軸1目盛りが100Vを表し、数値を小さくすると拡大表示になります。

※ここで用いた500µs/divや100V/divといった単位表示は機種によって異なります。AOS02では「500μsや100V」と表示されますが、他機種では「0.5ms/div」など別の表記を採用している場合があります。ハイスペックモデルと簡易モデルではレンジ設定や表示の仕方が異なるため、扱い方にも違いが出る点も押さえておきたいポイントです。

測定結果(142V)の数値的な解釈

参考画像では、画面右下に「142V」(動画では144Vの場面も)と表示されています。これはコンセントの公称100Vとは数値が異なりますが、オシロスコープの表示が瞬時値ベースであることを踏まえると、実効値(RMS)との違いとして説明できます。

100V(RMS)の正弦波は、ピーク値で約141V、ピーク・ツー・ピークでは約282Vとなります。したがって142Vという数値は想定範囲内であり、内線規程が定める±5%の範囲(95〜105V)に収まっているため許容される値です。

デジタルマルチメータで「100V」と表示されるのはRMS値であるのに対し、オシロは瞬時値やVp-pで示されます。この理屈が分かっていれば、テスター(マルチメータ)とオシロで数値が合わないのは異常ではないことを理解できるでしょう。

以上の流れから、AOS02を使ったAC100Vの測定は(電気的知識があれば)オシロ初心者にとっても実践可能ですが、常にリスクを理解し安全を最優先にする姿勢が欠かせません。

正しいプローブ設定とL/N確認を習慣化することで、趣味の範囲でも安心して電源波形を観測でき、オシロスコープを扱う基礎力を着実に身につけることができます。

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小型で多機能!昇降圧DC-DCコンバータ「HW-140」で12VCPUクーラーを動かすhttps://tb.danman.jp/hw-140-dc-dc-converter-12v-cpu-cooler/Wed, 13 Aug 2025 02:17:24 +0000https://tb.danman.jp/?p=3420

格安ながら多機能で人気の昇降圧DC-DCコンバータ「HW-140」の操作方法や昇圧利用の実例として、パソコン用CPUクーラーを負荷に使って検証をしてみます。 テストに使用する機材 今回の負荷には12V仕様のデスクトップP ... ]]>

格安ながら多機能で人気の昇降圧DC-DCコンバータ「HW-140」の操作方法や昇圧利用の実例として、パソコン用CPUクーラーを負荷に使って検証をしてみます。

テストに使用する機材

パソコン用CPUクーラー

今回の負荷には12V仕様のデスクトップPC用CPUクーラーを使用。

5V-2AのACアダプター

電源用に使うACアダプター

電源は5V2AのACアダプターを用意しましたが、仕様上5.5V以上が必要なため実運用の際には電圧に注意が必要です。

自作電源コード

このACアダプターとの接続に使うコードは5.5mm(内径2.1mm)のDCプラグに対応する専用コードを自作しました。

CPUクーラーの接続コード

CPUクーラー側は専用コードの赤・黒線の端子を潰す形に加工し、黄色線はカットして先端を絶縁処理。温度センサー用コネクタはジャンパーを差し込んで短絡させてモーターが連続動作するようにしています。

CPUクーラー駆動テスト

電圧を12Vに設定

まず、HW-140のIN側に電源を接続し負荷を未接続の状態でCV可変抵抗で出力電圧を12Vに設定します。

CCを左回しに回転して電流を絞る

次にCC可変抵抗を左回りに回して電流値を絞っておきます。モーター負荷の場合は過電流保護のため事前設定が推奨されます。

CPUクーラーを接続して出力をON

電流値を制限した状態で負荷を接続

今回は定格電流が不明なため、CCを反時計回りに数回回してから負荷を接続。動作中、赤LEDが点灯していればCC機能が動作中で電流が制限されている状態です。

最大電流で運転

CCを右に回転させると赤のLEDが消える

CCの可変抵抗器をゆっくり右に回していくとファンの回転数が上昇し音が変わるのが分かりました。ここで赤のLEDが消え緑LEDのみが点灯の状態になれば、ほぼ最大出力に近い状態かと思います。

今回はあえてこの状態から制限を効かせ、表示電流値の約80%(0.15A付近)で運転してみました。

80%まで電流を制限して運転

再び電流を制限して約0.15Aでファンを運転

このように再び緑と赤のLEDが同時点灯していれば定電流モードが有効に働いている証拠です。今回のテストでは電流調整に伴い電圧もわずかに変動しましたが、この幅は負荷の種類によって異なるものなのか今後機会があれば検証してみたいと思います。

趣味・DIYに最適な小型昇降圧モジュールHW-140

CCモードに入っているHW-140

HW-140は、電圧調整と電流制限機能を備え、LCD表示で入出力電圧や負荷電流をリアルタイムに確認できる使いやすい昇降圧用モジュールです。

LCDを搭載していることでテスターなどの測定器を別途用意せずとも設定効果を即座に確認できる点は、入門者から上級者まで幅広く魅力を感じられるポイントではないでしょうか。

また、本体サイズが小型で設置スペースを取らないため、ポータブル電源やバッテリー充電器、自作の電子工作など幅広いシーンで活躍します。

設定や接続方法もシンプルなので、初めてDC-DCコンバータを使う方でも扱いやすく慣れてくると実験や改造のベースとしても重宝するでしょう。

価格も比較的手頃で入手しやすいため、電圧や電流の調整を伴うDIYプロジェクトの入門機としても最適かと思います。

耐久性や応用範囲を把握しながら、自分だけの活用法を見つけていく過程もこのDC-DCコンバータを使う楽しみのひとつと言えるでしょう。

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