小型で多機能!昇降圧DC-DCコンバータ「HW-140」で12VCPUクーラーを動かす

HW-140を使って12VCPUクーラーを動かす

格安ながら多機能で人気の昇降圧DC-DCコンバータ「HW-140」の操作方法や昇圧利用の実例として、パソコン用CPUクーラーを負荷に使って検証をしてみます。

テストに使用する機材

パソコン用CPUクーラー

今回の負荷には12V仕様のデスクトップPC用CPUクーラーを使用。

5V-2AのACアダプター

電源用に使うACアダプター

電源は5V2AのACアダプターを用意しましたが、仕様上5.5V以上が必要なため実運用の際には電圧に注意が必要です。

自作電源コード

このACアダプターとの接続に使うコードは5.5mm(内径2.1mm)のDCプラグに対応する専用コードを自作しました。

CPUクーラーの接続コード

CPUクーラー側は専用コードの赤・黒線の端子を潰す形に加工し、黄色線はカットして先端を絶縁処理。温度センサー用コネクタはジャンパーを差し込んで短絡させてモーターが連続動作するようにしています。

CPUクーラー駆動テスト

電圧を12Vに設定

まず、HW-140のIN側に電源を接続し負荷を未接続の状態でCV可変抵抗で出力電圧を12Vに設定します。

CCを左回しに回転して電流を絞る

次にCC可変抵抗を左回りに回して電流値を絞っておきます。モーター負荷の場合は過電流保護のため事前設定が推奨されます。

CPUクーラーを接続して出力をON

電流値を制限した状態で負荷を接続

今回は定格電流が不明なため、CCを反時計回りに数回回してから負荷を接続。動作中、赤LEDが点灯していればCC機能が動作中で電流が制限されている状態です。

最大電流で運転

CCを右に回転させると赤のLEDが消える

CCの可変抵抗器をゆっくり右に回していくとファンの回転数が上昇し音が変わるのが分かりました。ここで赤のLEDが消え緑LEDのみが点灯の状態になれば、ほぼ最大出力に近い状態かと思います。

今回はあえてこの状態から制限を効かせ、表示電流値の約80%(0.15A付近)で運転してみました。

80%まで電流を制限して運転

再び電流を制限して約0.15Aでファンを運転

このように再び緑と赤のLEDが同時点灯していれば定電流モードが有効に働いている証拠です。今回のテストでは電流調整に伴い電圧もわずかに変動しましたが、この幅は負荷の種類によって異なるものなのか今後機会があれば検証してみたいと思います。

趣味・DIYに最適な小型昇降圧モジュールHW-140

CCモードに入っているHW-140

HW-140は、電圧調整と電流制限機能を備え、LCD表示で入出力電圧や負荷電流をリアルタイムに確認できる使いやすい昇降圧用モジュールです。

LCDを搭載していることでテスターなどの測定器を別途用意せずとも設定効果を即座に確認できる点は、入門者から上級者まで幅広く魅力を感じられるポイントではないでしょうか。

また、本体サイズが小型で設置スペースを取らないため、ポータブル電源やバッテリー充電器、自作の電子工作など幅広いシーンで活躍します。

設定や接続方法もシンプルなので、初めてDC-DCコンバータを使う方でも扱いやすく慣れてくると実験や改造のベースとしても重宝するでしょう。

価格も比較的手頃で入手しやすいため、電圧や電流の調整を伴うDIYプロジェクトの入門機としても最適かと思います。

耐久性や応用範囲を把握しながら、自分だけの活用法を見つけていく過程もこのDC-DCコンバータを使う楽しみのひとつと言えるでしょう。

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