エアコン用に設けられているコンセントはそのほとんどが壁の上部に取り付けられています。
このエアコン専用コンセントを窓用エアコンで使うため取付け場所を変更することにしました。
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エアコン専用に付けられたコンセントの位置
以前に自宅に取り付けた窓用エアコンでは電源コードの取り付け位置が窓の内側に位置していてエアコン専用のコンセントがある方向とは逆側でした。
コンセントの取り付け位置が壁掛け式を想定しているため、コードの長さが間に合わず仕方なく少し離れた低い位置のコンセントから延長コードを使って使用していましたが、狭い部屋に延長コードを這わせたままの使い方が良くないのと、せっかくあるエアコン専用の回路を有効に活用したいため窓用エアコンに適正な位置に既存のエアコン用コンセントを移設することにしました。
今ある位置から下方向に約800mm移動させることにします。
横方向へも近づけたいところですが、壁の中に間柱があるため真下に下ろすだけにします。
なお、使用するボックスを固定するためには柱に寄せ過ぎず少し離す必要があって注意が必要です(使うボックスにもよる)。
用意した資材
コンセントを移設するために用意した資材は次の物。
VVFケーブル(2.0mm2芯)約2m、接続用のコネクタ、既存のコンセントボックスを塞ぐためのプレートです。左側にある白い電線は壁内にケーブルをスムーズに通すために用意しましたが今回は距離が短かったので使わずに済みました。
コンセントを移設する作業
作業に入る前に分電盤で該当する回路のブレーカーを遮断し、回路に電荷がないことをコンセント側でテスターを使いチェックします。
壁を切り抜く前に移設先の方向へケーブルを通すのに障害物がないかコンベックスメジャーをボックスから下方向へ差し込んでみました。
もしボックスの外側を探る際に目的方向のノックアウトが塞がっていたら抜いて穴を開ける必要があります。
障害物による抵抗を感じることなく1メートル以上入ったので目的の場所までケーブルを通せそうです。
ボックスを入れる場所の壁を切り抜く
先にコンセント用のボックスをあてて鉛筆で「けがき」していた線に沿って(少し内側)引き回し鋸で壁を切っていきます。
ここでは鋸の刃先を入れるためにあらかじめドリルで下穴を開けています。
壁の切り抜きは少し小さめに開けてから調整したほうがすき間なく開けることができます。
ちょうど障害物が何もない場所を切り抜くことができました。事前に壁の内部をチェックするためには工事用の内視鏡なんかがあれば便利でしょう。
壁の中にケーブルを通す
続いて、既存のコンセントからケーブルを真下に入れていきます。通常なら先端に重りを付けた細いチェーンなどを真下に落とし、次に細い電線(呼び線)、最後にケーブルという具合に差し替えていくやり方がありますが今回は最初からケーブルを通せました。
意外に楽に通せましたが距離があったり縦方向だとこうはいかないケースが多いです。
ケーブルの接続
先に移設先のコンセントを仕上げたいところですが、コンセント器具を再使用するのに既存のケーブルが壁内に入ってしまわないよう先に処理してしまうことにしました。
新しいVVFケーブルの外装を剥いて先端をコネクタのストリップゲージ合わせて処理し、コンセントに刺してあった方も銅線が出ている長さをチェックして必要があれば調整します。
それぞれ先端を差し込んで接続。
ボックス内で無理な力がかからないように形を整えてプレートを取り付けます。
カバーを取り付けてケーブルを接続したボックスは塞いでしまいます。
移設場所にコンセントを設置
壁を切り抜いた場所に出ているケーブルをボックスの内側に入れてからボックスを壁の中に差し込みます。
左上と右下にあるネジを閉めこんで壁裏2か所を金具で固定。
ケーブルの外装を剥いて先端を処理してから上から取り外したコンセントに差し込みます。
ケーブルが接続できたらコンセントのプレートをボックスに固定。
最後にカバーを取り付けて完了です。
完成後に電圧をチェック
移設作業が済んだら分電盤でブレーカーをONにしてからテスターで電圧をチェックします。
窓用エアコンの電源プラグを差し込んでみました。
電源コードの長さに余裕があって円弧を描いてぶらさがっていますが、延長コードを使い床を這わせるよりはスッキリして良いかなのいった感じです。
逆にこれ以上近すぎてもコードを束ねたくなるので良くないかもしれません。
これで次の夏は安心してエアコンを使うことができるようになりました。
今回の作業は既存のコンセントから縦方向へ回路を延長させる単純なものでしたが、日ごろ実務に携わっていない方だと、初期段階の調査を含め壁の切り抜きが大きな課題かと思います。
目的の機器がエアコンである場合は取扱説明書でもテーブルタップや延長コードの利用を制限していることがほとんどかと思われるので必要な対応であるとも言えそうです。
また、今回の作業内容は電気工事士の資格が必要になる内容なので、資格を持っていない方で同様の対応がしたい場合は電気工事店(家電店など)へ相談してみましょう。
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