対象となる機械の中を覗き込むような姿勢で行う作業は工具も特別なものが必要だったりします。
特に車の整備など狭く奥まった場所のボルトを緩めたり締めたりするときRHF469(アストロプロダクツ)のような細身でコンパクトなラチェットハンドルがあると作業性の向上に役立ちそうです。
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ラチェットハンドルRHF469の特徴
今回取り上げる工具は車の補機ベルト交換作業に使用したアストロプロダクツから販売されている「フレックスラチェットハンドルRHF469」。
主な仕様
差込角 | 3/8DR(9.5mm) |
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ギヤ数 | 72T |
全長 | 約295mm ※ソケット差込中心から柄の先までは約285mm |
ヘッド部可動範囲 | 約180° |
これらの仕様のうち購入時に重視したのはラチェットのギア数と柄の長さです。
メーカーサイトで確認できる仕様では全長が300mmとなっていますが実物は若干差があるようです。
見た目は一般的なラチェットハンドルより細長くコンパクトでやや華奢な印象もあり、実際にも「固く締まっているボルト」への使用には適さないとのことです。
ヘッド部分は11段階で角度が調整可能
RHF469は商品名の「フレックスラチェットハンドル」からも分かる通りヘッド部分の角度が可変式(11段階)になっているのが大きな特徴です。
ハンドルを機械に差し込んでからボルトへのアクセスは別途エクステンションバーを使って調整が可能ですが、RHF469のようにヘッド部分の角度が調整できれば使い勝手や作業性の改善に役立つことでしょう。
なお、本来の仕様なのか(不具合か?)分かりませんが手前に90度、奥に90度に設定する時だけ黒いボタンを押しながら曲げる必要があり、常用の範囲ではボタンを押さなくても動いてしまいます。
ギア数72のラチェット機構
今まで長年使用してきたノーマルなラチェットハンドルはギア数が24と極端に少ないもので車のエンジンルーム内ではラチェットの可動域が確保しづらいものでした。
「フレックスラチェットハンドルRHF469」は吊るし売り用のフックに貼られた商品ラベルにもギヤ数72Tと表記されていています。
ギア数の72を分かりやすく図にしてみると上の画像のようになり送り角は5度になっています。
72の歯数でも充分かと思われますが、販売サイトで他メーカーのものを見ても「72」というギア数は特に多いほうではなく中には90という製品も存在するので用途によってはそういったものを使っても良いかもしれません。
RHF469の購入理由と使用感
フレックスラチェットハンドルRHF469を購入するに至った理由は、車の補機ベルトの交換作業中にボルトを緩めるにあたって従来品ではギア数が足りずハンドルを押しまわすスペースが確保できなかったからでした。
困ったことに、このRHF469まはた同等品がなければ作業を進めることができず購入したファンベルトが無駄になってしまうという事実に直面したわけです。
ネットの情報ではスピンナーハンドルを使ってボルトを緩めることができたとの体験談もありましたがラチェットギヤのないスピンナーハンドルではやはり作業域の確保が困難なケースが少なくありません。
その後すぐRHF469を長さ50㎜サイズのエクステンションバーと合わせて購入し、作業を再開してからは無事にボルトが緩みベルトの交換を済ませることができています。
もちろん、以前から所有していたトルクレンチやボルトのサイズに合わせたソケットレンチなど他にも欠かせない工具はありましたが、このときはRHF469が作業に必須でした。
実際にRHF469を扱ってみて感じたのは、見た目がコンパクトなので今まで使っていたラチェットハンドルと比べ少し頼りなく思われる握り心地。
とは言っても、使いづらいという感じはなく元から自分の工具箱に入っていたかのようにスムーズに使うことができました。
また、柄の長さは300mmに満たない長さで、320mmサイズのスピンナーハンドルと並べてみても数センチ短くなっています。
可変のヘッド部分はコンパクトでラチェット機構もあるので、柄がこれ以上長いとそうした部分に負担がかかるためかもしれません。
また、狭い場所での作業ではこれ以上長いと逆に作業性を損なってしまうことを考えれば適正なサイズだと評価できそうです。
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