コンセント差し込みタイプ簡易電力測定器で窓用エアコンの消費電力を測定

窓用エアコンの使用電力を確認

窓用エアコンはよく冷えるわりに電気代はかからないという好評価を耳にします。

その電気代を押さえられるメリットと引き替えになるのが、人によっては気になる運転音だというなら、それも腑に落ちない話ではありません。

当サイトでもDIYによる取付などで記事として取り上げているコロナのCW-1623Rもカタログ値の消費電力は約500~600W程度と低めですが実際の使用による消費電力はいかほどなのか検証してみることにしました。

測定にはELPAのエコキーパーEC-05EBを使用

今回、窓用エアコンの消費電力測定には朝日電器から発売されている簡易電力量計「エコキーパーEC-05EB」を使用することにしました。

計測に当たってメーカーで仕様を確認したところ、エアコンへは使用できませんと表記されています。

エアコンは一般的に消費電力が高めだからか、モーター負荷なので正確な測定ができないためかどちらかでしょう。

いずれにしても、他に業務用の電力量計を採用するには費用的な問題が発生するのとデータの取得が不便なためEC-05EBを使うことにします。

EC-05EBは電気容量が1500Wまでという制約はありますが、CW-1623Rの定格消費電力は1000W未満。

気になる点としては、CW-1623Rは圧縮機(コンプレッサー)の始動にインバーターが使われていないため圧縮機がONになるたびに始動電流が発生します。この瞬時的に発生する大電流まで指定の電気容量内でなければならないとなると窓用エアコンであるCW-1623Rでも使用はNGということになりそうです。

EC-05EBで最初に表示される瞬時電力は窓用エアコンの場合、コンプレッサーが稼働中と停止中で測定値が大きく変化し、冷房運転中の数値は安定しない傾向にあります。

なお、エコキーパーEC-05EBは専門の測定機器ではないため機器のモニターに表示される数値は参考程度でとして扱うものです。

CW-1623Rで消費電力を測定(24時間)

取扱説明書を参考にして本体のリセットと料金単価の設定が済んだところで、窓用エアコンCW-1623Rの電源プラグをエコキーパーへ差し込んで測定を開始します。

エルパの簡易型電力量表示器、エコキーパーEC-05EBを使ってみる

CW-1623RでエコキーパーEC-05EBを使う

リモコンを使ってエアコンの電源をONにすると、すぐに瞬時電力が表示されまました。

計測を開始した時刻は夕方の18時半。この日、同一市内にある観測地点での最高気温は32℃まで上昇し、室内温度は運転開始時でも30℃近くと高めでした。

その後、就寝時も設定温度を25℃に設定したまま運転を継続し朝夕1日2回目視で数値をメモし計測をすることにします。

測定対象とした窓用エアコンはコロナのCW-1623Rで設置場所は2階。部屋の広さは4.5畳、北向きの間取りでエアコンは北側の窓に設置。西側にも窓がありますが隣の家の陰になって西日の影響は少ない環境です。

エコキーパーEC-05EBで表示された数値

各測定日、測定時間にEC-05EBで表示された値は次の通り。

実施期間は8月初めの1週間でちょうど真夏日が続き冷房運転での消費電力を確認するには持ってこいの時期でした。

日付 表示時刻 瞬時電力 積算電力 1時間あたりの電気料金 積算電気料金 使用時間 CO2排出量
1日目 18:30 453 0.00 18.3 0.00 0.00 0.00
2日目 5:39 447 2.24 18.1 90.68 9.06 1.24
18:32 419 2.26 16.9 91.32 9.06 1.25
3日目 5:36 445 4.33 18.1 175.2 20.0 2.40
18:13 410 4.36 16.5 176.2 20.0 2.41
4日目 5:39 444 6.24 17.9 252.5 31.3 3.46
18:09 425 6.27 16.9 253.5 31.3 3.47
5日目 5:06 434 9.34 17.6 377.7 42.2 5.18
15:02 420 9.39 17.2 379.6 42.3 5.21
6日目 6:02 465 13.91 18.3 562.3 57.2 7.72
15:04 543 16.45 22.0 664.8 66.2 9.12
7日目 5:34 473 20.21 19.1 816.7 80.5 11.21
18:23 397 20.23 16.0 817.5 80.5 11.22
8日目 5:50 465 22.72 18.9 918.5 92.1 12.61
18.21 380 22.74 15.1 919.2 92.1 12.62

測定開始の初日で屋外で観測された日中の最高気温は32℃。2日目以降7日目までは35℃越えの猛暑日が続いていました。

※測定の最終日は18時にも記録を取っています。

消費電力と料金

EC-05EBで表示された日ごとの値から1日当たりの使用料及び料金を算出すると次の通りになります。

日付 電力量 電気料金 最高気温 最低気温 CO2排出量
1日目 2.26 91.38 32.4 23.3 1.25
2日目 2.09 84.52 35.8 24.4 1.16
3日目 1.91 77.30 36.3 24.1 1.06
4日目 3.10 125.2 36.7 25.2 1.72
5日目 4.57 184.6 39.1 25.9 2.54
6日目 6.30 254.4 36.8 27.2 3.49
7日目 2.51 101.8 32.9 25.8 1.40

運転時間は当日朝から翌朝までで1日間として区切り、最低気温は夜間から翌朝にかけてのデータを元に記載しています

データ採取開始の1日目が夕方からなので1日目の日中の待機時間を8日目の昼の値を参考にして補足しています

期間中の5日目は土曜日で外出先から帰宅し15時から運転を開始、その翌日6日目は日曜日で日中も前日から引き続き冷房運転を続けて翌日朝まで24時間運転を継続した結果この日の電気料金は1日で約260円になっていました。

期間全体の電力量

7日間の全測定期間にエコキーパーEC-05EBで測定できた電力量は22.74(kWh)、料金は919.2(円)冷房運転した時間は92.1時間でCO2排出量は12.62(kgCO2)。

使用電力 料金 運転時間
期間合計 22.74 919.2 92.1
平日の平均 2.37 96.04 10.76

このうち、平日の1日あたりの平均では電力量は2.37(kWh)、料金は96.04(円)冷房運転した時間は10.76時間でした。これは帰宅後に翌朝まで運転という日常を想定したものです。

寝室で就寝時だけエアコンを使いたい場合でも、床に就く前にある程度部屋の温度が下がっていないと寝付きにくくなりそうなため真夏なら睡眠時間プラス1~2時間程度は冷房運転したいところではないでしょうか。

1日目の測定開始時間を夕方に設定していたのは、窓用エアコンでは待機電力はほぼ発生しないと想定しての事でしたが運転時間で微妙にカウントが進んだりCO2も0.01ほど発生したりするため最終日の午後にも表示値をチェックしています。

料金単価は今後も変動が見込まれると考えると期間中の919.2円は一喜一憂しがたいところで、電力量の22.74kWhは設定温度25℃での運用で室温もしっかり冷えてくれていたことから納得がいく数値かと思っています。

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