たなぼたStylehttps://tb.danman.jpSat, 27 Jun 2026 09:02:06 +0000jahourly1https://tb.danman.jp/wp-content/uploads/2021/02/cropped-tanabota-logo-32x32.pngたなぼたStylehttps://tb.danman.jp3232 USB PD電源で車のバッテリーを充電してみる【PD Trigger&DD30CRTA】https://tb.danman.jp/usb-pd-charger-car-battery-charging-pd-trigger-dd30crta/Sat, 27 Jun 2026 00:30:34 +0000https://tb.danman.jp/?p=3646

65W対応USB-PD(パワーデリバリー)充電器とPDトリガー、そして鉛バッテリー用充電モジュールDD30CRTAを組み合わせ、軽自動車用M-42Rバッテリーの充電を試してみました。 このページで解説している充電テストは ... ]]>

65W対応USB-PD(パワーデリバリー)充電器とPDトリガー、そして鉛バッテリー用充電モジュールDD30CRTAを組み合わせ、軽自動車用M-42Rバッテリーの充電を試してみました。

このページで解説している充電テストは、USB電源と充電専用モジュールを組み合わせて使用した際の検証の一例であって、同様の方法を実用的な手段として広く一般に推奨するものではありませんのでご注意ください。

充電テストに使用する機材

充電テストに使用する機材

今回使用した主な機材は、65W対応USB PD充電器、Type-C USBケーブル、PDトリガー、DD30CRTA、USBチェッカー、3A平形ヒューズです。充電対象には軽自動車用のM-42Rバッテリーを使用しました。

軽自動車用バッテリーM-42R

バッテリー側には5Aのヒューズを装着

PD充電器はノートパソコンの充電にも使用できる一般的な製品で比較的小型で入手しやすいものです。

PDトリガーはPD充電器から所定の電圧(今回は20V)を引き出すために使用。

ここで使用しているPDトリガーは使い方などを別ページで解説しています。詳しい内容を次のリンク先で参照できます。

PDトリガーでUSB-CからDC12Vを実現!対応できるPD充電器と注意点とは?

DD30CRTAは鉛バッテリー向けの充電制御を担当します。

充電モジュールDD30CRTA

DD30CRTAの入力電圧はDC15~28V。

DD30CRTAの裏面

DD30CRTAの裏には簡単な仕様が書かれている

また、PD側の電流変化を確認するためのUSBチェッカーを組み込んでいます。

PDトリガーとDD30CRTAで充電回路を組む

組み上げた充電回路

まずPD充電器へUSBケーブルを接続し、その先にPDトリガーを接続します。PDトリガーから取り出した電源をDD30CRTAへ入力しDD30CRTAの出力をバッテリーへ接続。

また、回路を保護する対策としてPDトリガーとDD30CRTAの間のプラス側配線には用意した3A平形ヒューズを挿入しています。

完成した回路は一般的なバッテリー充電器と比較すると非常にコンパクトです。PD充電器自体がUSB機器向けに小型化されているためテスト作業用の卓上でも扱いやすい構成になっています。

充電開始と経過観察

充電前のバッテリー電圧は12.3V

充電前の電圧は12.3V

接続の準備が整った状態でバッテリーの電圧を測定。その後PD充電器へ電源を投入し充電を開始します。

USBチェッカーの表示

充電中のUSBチェッカーの表示

充電開始直後にはUSBチェッカーでPD側電流を確認するとともに、バッテリーの端子電圧も測定し、電流と電圧の変化を記録していきます。

充電中の温度測定

充電中は回路に発熱がないか温度測定を実施

また、PD充電器や基板に無理な負荷が掛かっていないか、DD30CRTAが正常に動作しているかについても併せて確認しながら進めます。

10時間充電による電流値の変化

充電開始後は1時間ごと(前半の5時間は30分毎)にPD側の電流を測定し、その推移を記録しています。

経過時間USB電圧(V)USB電流(A)充電電圧(V)充電電流(A)
0:0020.071.56813.451.068
0:3020.040.30413.450.464
1:0020.050.26413.460.465
1:3020.040.24213.450.439
2:0020.040.22113.460.414
2:3020.040.20613.470.398
3:0020.040.19013.470.335
3:3020.040.17613.470.371
4:0020.040.16713.470.321
4:3020.040.16013.470.365
5:0020.040.14313.480.314
6:0020.040.12713.480.339
7:0020.040.11213.480.312
8:0020.040.10413.490.292
9:0020.040.09913.490.237
10:0020.040.08813.490.191

開始直後は比較的大きな電流が流れますが充電が進行するにつれて変化が見られます。

※充電電流はDC対応クランプメータによる測定なので測定ごとの誤差が大きくなっていると思われます。

また、バッテリー端子電圧も同時に記録し充電状態の変化を確認しました。電流値と電圧を合わせて見ることでDD30CRTAによる充電制御の様子をイメージとして把握できます。

充電中の電流の変化が分かるグラフ

充電電流の変化を表したグラフ

テストでは10時間連続で充電をしています。USB機器向けとして販売されているPD充電器が、長時間にわたって安定して電力を供給できているのがわかります。

充電開始から10時間の状態

10時間経過後のバッテリー端子電圧

10時間経過後ではバッテリーの端子電圧は13.5V近くにまで上昇。

USBチェッカーに表示された数値

10時間経過後のUSBチェッカーの表示

USBチェッカーに表示されるUSB-PD側の電圧は安定していて電流値は下がっているのが分かります

このあと、バッテリーから充電回路を切り離し電圧が安定するまで待ちます。

充電後12時間後に電圧を測定

充電完了から12時間経過後の電圧

充電完了後12時間経過後の電圧は約12.8V

バッテリーを回路から切り離し約12時間放置したあとの電圧は12.8V。

電圧だけで見れば良好に充電できたと判断できるレベルかと思います。

PD充電器とDD30CRTAを使った鉛バッテリー充電テストの成果

今回の検証では、PD充電器とPDトリガー、そしてDD30CRTAを組み合わせることで、軽自動車用鉛バッテリーへの充電を行うことができました。

使用したPD充電器、PDトリガーとDD30CRTA

USB PDという身近で扱いやすい電源を活用できる点は興味深い結果です。また、DD30CRTAによって鉛バッテリー向けの充電制御が行われるため、単純な直結よりも実用性のある構成と言えそうです。

ただし、今回は軽自動車用の容量の小さめなバッテリーを対象に行った実験であり、あらゆる条件での動作を保証するものではありません。バッテリーの状態やPD充電器の性能によって結果は変わる可能性があります。

それでも、市販のPD充電器を利用して鉛バッテリーを充電するという目的については、一つの検証例を得ることができました。USB PDの活用方法としてもなかなか面白いものになったと思います。

動画による解説

USB電源関連

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DSO138の組み立て工程を解説【初心者向けオシロキット製作の流れ】https://tb.danman.jp/dso138-assembly-guide/Sun, 19 Apr 2026 02:17:14 +0000https://tb.danman.jp/?p=3612

DSO138の組み立ては、電子工作キットの中でも部品点数が多いほうで思った以上に手応えがあります。 それでも、ひとつずつ確認しながら進めれば、はんだ付けの基本や極性部品の扱いまでカバーできるキット構成になっています。 ま ... ]]>

DSO138の組み立ては、電子工作キットの中でも部品点数が多いほうで思った以上に手応えがあります。

それでも、ひとつずつ確認しながら進めれば、はんだ付けの基本や極性部品の扱いまでカバーできるキット構成になっています。

また、このページで取り上げているDSO138は、マイコンやチップ抵抗などのSMDパーツがあらかじめ装着されている組み立てキットを元に解説しています。

DSO138の構成パーツチェックで組み立て難易度を探る【SMD実装済みが安心】

一部で流通している表面実装部品まで自分で取り付ける仕様ではないため、一般的にはこちらのほうが組み立てやすい内容になっています。なお、今回の作業では一部にカスタムパーツを使っていますが、基本的な流れは付属マニュアルに沿っています。

DSO138組み立て前の確認ポイント

DSO138組み立てキットの部品の種類が分かる写真

組み立てを始めるにあたって、最初に部品を大まかに見渡しておくと途中でのつまづきを回避でき、特に抵抗や極性部品は最初に意識しておくと後のミスを減らしやすくなります。

部品の数と種類を簡単に照合しておく

まずは部品表を見ながら、抵抗やコンデンサ、コネクタ類が揃っているかを簡単に確認します。とくにR11用の抵抗は、現行版の150Ωが付属しているか見ておくと安心です。

極性部品と形が似た部品に注意

ダイオード、LED、電解コンデンサ、トランジスタ、レギュレータは向きの確認が必要です。さらに、このページでの組み立て作業には一部カスタムパーツを使っているため、色や外観が標準品と少し異なる部分があります。

付属マニュアルの手順に従い組み立て

実装は、基本的に背の低い部品から順番に進めると作業しやすくなり付属のマニュアルもそうした流れになっています。

抵抗の取り付け

DSO138の抵抗素子

予め測定を済ませて並べた抵抗

抵抗はカラーコードだけでなく、できれば実測しながら取り付けると安心です。数値の取り違えを防ぎやすく完成後の不具合も減らせます。

抵抗を差し込んでいく

基板に寝かせるような形で取り付けています。

コイル、ダイオード、水晶発振子など

インダクタコイル、ダイオード、USBミニBコネクタ、水晶発振子、タクトスイッチ

抵抗の次は、同じく背の低いコイル(アキシャルリード)、ダイオード、水晶発振子、USB ミニBコネクタ、タクトスイッチを取り付けます。

DSO138のUSBコネクタを細かくはんだ付けしている作業写真

USBコネクタはハンダ付けの間隔が狭く、やや難しめな作業です。

セラミックコンデンサ

セラミックコンデンサ

セラミックコンデンサも数が多いので並べておくと組み立てやすい

セラミックコンデンサは、外見がほぼ同じなので予め揃えておいたほうが楽です。

セラミックコンデンサのはんだ付け

ここでは、LCDパネルの外側に見える部分を青のコンデンサに変更するカスタムをしています(一部は村田製作所製)。

LED、電源用ピンヘッダ、トランジスタ、レギュレータ

LED、電源コネクタ

ここは向きの確認が大事です。似た形でも型番が違う部品があるため、見た目だけで進めないほうが安全です。

レギュレータのはんだ付け

トランジスタとレギュレータは型番を確認しながら進めます。

トリマコンデンサ

トリマコンデンサ

標準の緑色は30pF。

トリマコンデンサのはんだ付け

高さの低いパーツですが、はんだ付けはしやすいです。

コイル、電解コンデンサ、DCジャック

コイル(ラジアルリード)、電解コンデンサ、電源コネクタ

電解コンデンサは極性に注意し、DCジャックはしっかり熱をかけて固定します。

落下防止のためテープで固定したDC電源用のジャック

大き目のパーツはテープで固定して落下を防止

ここまで進むと、だいぶ電子基板らしさが出てきます。

ピンヘッダ、ピンソケット

メインボード側のピンヘッダとピンソケット

3ピンと4ピンのピンヘッダと、20×2列のピンソケットはメインボード側に付けます。

DSO138のピンソケットを細かく取り付けている作業写真

モニタ用のピンソケットは部品を保持しながら慎重に作業する

傾きを抑えて実装しておくと、後でLCDボードを取り付けるときに楽になります。

スライドスイッチ、BNCコネクタ

スライドスイッチとBNCコネクタ

スライドスイッチもUSBコネクタと同様に端子幅が狭くハンダ付けの難易度が高いパーツ。

はんだ付けが難しいBNCコネクタ

BNCコネクタは金属量が多く熱を奪われやすいので、はんだ不良に注意したい部分です。

テスト信号用端子

部品からカットしてリードでテスト信号用端子を作成

ダイオードなど、太めのリードを利用してテスト信号用の端子を作成。ここは、完成後にテスト波形を表示する際に使います。

LCDボード、2列ピンヘッダなど

LCDモニタとピンヘッダ

組み立てマニュアルでは回路のテストが先ですが、はんだ付け作業の流れとしては液晶パネル側まで組んでしまったほうが気分的に楽です。

LCDモニタへピンヘッダをはんだ付け

2列ピンヘッダは、メイン基板のピンソケットと同じく基板との間にすき間ができないよう気を付けて取り付けます。(すき間ができると修正が難しい)

ジャンパ設定と回路電圧のテスト

ここまでの部品取り付けが済んだらマニュアルに従い回路電圧の確認テストをします。

JP3を短絡してTP22の3.3Vを確認する

JP3をハンダでショート

まずJP3にハンダを盛って短絡し、TP22とGND間で3.3Vが出ているか確認します。

TP22にテスターを当てて回路電圧を測定

テスターで3.3Vが表示された

黒のテストリードは左下のGNDに当てています。

回路電圧のチェックが済んだらJP4を接続

JP4にハンダを盛って短絡させる

電圧が正常なことを確認出来たら電源を外し、続いてJP4を同じくハンダで接続します。ここを忘れると表示が出ずトラブルの原因になるので忘れずにショートさせておきます。

ショートやはんだブリッジを目視でチェック

全てのパーツをはんだ付けしたDSO138の基板裏

最後に基板全体を見直し、隣接ランドのブリッジや極性ミスがないか確認します。

LCDボードを取り付けて完成

組み立て完成直後のDSO38

最終的にLCDボードを取り付け、電源を入れて表示が立ち上がれば、ひとまず組み立ては完了です。さらにテスト信号を表示して矩形波が見えれば、DSO138の組み立ては一つの到達点に達したと評価できるでしょう。

次の埋め込み動画は、このページで解説しているカスタム版DSO138の組み立てを動画にまとめたものです。

DSO138の組み立て動画

DSO138関連のページ

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DSO138の構成パーツチェックで組み立て難易度を探る【SMD実装済みが安心】https://tb.danman.jp/dso138-parts-check-assembly-difficulty/Sun, 12 Apr 2026 02:17:04 +0000https://tb.danman.jp/?p=3582

DSO138の組み立てキットには、表面実装パーツまで自分で取り付ける難しいものと、これらが装着済みの比較的組み立てやすいものがあります。 このページでは、DSO138の構成パーツ構成全般を見渡しながら、これらキットの梱包 ... ]]>

DSO138の組み立てキットには、表面実装パーツまで自分で取り付ける難しいものと、これらが装着済みの比較的組み立てやすいものがあります。

このページでは、DSO138の構成パーツ構成全般を見渡しながら、これらキットの梱包内容や組み立て難易度について解説しています。

実は2種類あるDSO138の組み立てキット

DSO138は、細かな表面実装パーツまで自分で取り付ける組み立て難易度の高い構成の組み立てキットと、そうした小さな部品があらかじめ基板に実装されている比較的組み立てやすいキットが存在します。

購入前に確認したいのはこの違いで、細かなパーツが実装済みかを販売サイトの情報(商品画像など)で確認しておくと組み立て作業への心理的負担が減らせます。

表面実装パーツ取り付け済みキットがおすすめ

DSO138は、小さなチップ抵抗やICまで自分で取り付けなければならないキットがある一方で、基板上にチップ抵抗と細長いICが組み込まれている一般的な組み立てやすいキットがあります。

表面実装パーツが既にはんだ付けされたメイン基板

青で囲まれた部品が予め装着されているかがポイント

初心者が選ぶなら、やはり表面実装パーツ取り付け済みのキットが無難です。このタイプなら、抵抗、コンデンサ、ダイオード、スイッチ、コネクタなどを順番に取り付けていく流れが中心になり、電子工作の基本を追いやすくなります。

初心者向けではないICやSMDのはんだ付け

一方で、ICやチップ抵抗まで自分でハンダ付けするキットは初心者には難しい内容です。部品が細かいため、位置ずれやハンダ不良が起きやすく作業の難しさが一段上がります。

そのため、最初の一台としてDSO138を選ぶなら、細かな表面実装パーツが基板に実装済みかどうかを確認しておくほうが安心です。

組み立てに自信がなければ完成品という選択もあり

DSO138は組み立てキットとして知られていますが完成品も販売されています。組み立てそのものを楽しみたいならキットが向いていますが、ハンダ付けに不安があるなら無理をする必要はありません。

まずは完成品で使い方に慣れ、あとから組み立てキットに進む考え方もありでしょう。自分の経験に合った形で入るほうがDSO138の面白さをつかみやすくなります。

実際の梱包内容

それでは、実際の梱包内容を表面実装部品が装着済みのキットを例に確認してみましょう。

DSO138のメイン基板

DSO138のメインボード、ここに細かなパーツを取り付けていく

DSO138のモニタ基板

DSO138の液晶パネル

開封後にまず目につくのは、メイン基板と液晶パネルです。DSO138は、この2つを中心に組み立てていく構成になっています。

DSO138組み立てキットの部品の種類が分かる写真

並べてみると結構な量の部品数になる

そのほかに抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、レギュレータ、ピンヘッダ、スイッチ、BNCコネクタ、電源コネクタなど大きく分けて約20種類ほどの部品が同梱されています。

表面実装部品(SMD)は装着済みとは言っても、実際に並べてみるとなかなかのボリュームであることが分かります。

さらに、もう一つ気をつけたいのは、DSO138には稀に古い仕様の個体があることです。ここで挿入画像に用いているキットがまさにそれで、旧版ではR11の抵抗が1.5kΩになっているキットが存在し、これが最新版では150Ωへ変更されています。

※付属の英語版マニュアルでR11が1.5kΩになっていれば、それは古い仕様のDSO138の可能性があります。

また、この古い仕様で導入されている旧ファームではノイズが多く、低い電圧域の測定が厳しいと言われています。

このように、DSO138を選ぶときは、表面実装パーツが実装済みかどうかに加えて、まれに旧パーツ構成のものに遭遇する恐れがあり、古い在庫の放出などで極端な値下げがされているものには注意したほうが良いでしょう。

旧バージョンのノイズ対策動画

埋め込み動画では、ファームウェアのアップデートによる旧バージョンのノイズ対策を実践しています。

気になる組み立て作業の難易度は?

DSO138の組み立ては、はんだ付け作業の繰り返しがメインになります。

DSO138のUSBコネクタを細かくはんだ付けしている作業写真

はんだ付け難関ポイントの一つUSBコネクタ

とくに、USBコネクタやスイッチ類は、はんだ付けする端子間が狭く慎重な作業を強いられるため、充分な作業時間を確保して慎重にすすめたい部分です。

DSO138のメスピンソケットを細かく取り付けている作業写真

モニタ用のピンソケットの取り付けは細かな作業が連続、部品を保持しながら慎重な作業が続く

さらに、液晶パネル側のピンヘッダ、BNCコネクタ、スイッチ類など、はんだ作業のときに部品を保持しながら進めるテクニックも求められます。

このように、部品ごとの特性などを一つずつ確認しながら組み立てることで、完成度を上げることができるでしょう。

こうして見ると、DSO138は仕様の選び方で組み立てや実践導入のハードルがかなり変わります。初心者には、まず表面実装パーツ取り付け済みのキットが現実的です。そして、組み立てに不安が強いなら、完成品という選択肢もあります。

自分に合った仕様を選べば、DSO138は電子部品の理解、ハンダ付け、動作確認、オシロスコープの基本操作へとつながり、DSO138本来の面白さを体感できるでしょう。

DSO138関連

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DSO138の組み立てに必要な工具と準備物https://tb.danman.jp/dso138-tools-and-supplies/Mon, 06 Apr 2026 02:17:49 +0000https://tb.danman.jp/?p=3575

DSO138の組み立ては、基板と部品さえあればすぐ始められるようにも見えますが、実際には事前に揃えておきたい工具や準備物があります。 とくにDSO138は、組み立て後に簡易オシロスコープとしての動作を確認できれば、より完 ... ]]>

DSO138の組み立ては、基板と部品さえあればすぐ始められるようにも見えますが、実際には事前に揃えておきたい工具や準備物があります。

とくにDSO138は、組み立て後に簡易オシロスコープとしての動作を確認できれば、より完成度を把握しやすいです。そのため、組み立て作業そのものに必要な物と、完成後の確認に必要な物を分けて準備しておくと安心して作業を進めやすくなります。

DSO138の組み立て前に揃えておきたいもの

DSO138は電子工作初心者にも人気がありますが、部品点数はそれなりにあり、いきなり手を付けると準備不足を感じやすいキットでもあります。

ここでは、最低限必要になる工具、あると助かる補助用品、そして完成確認で使いたい電源について整理しておきましょう。

最低限必要になる工具

DSO138の組み立てに必要な工具類

画像のはんだごては20W、はんだは0.8mmと1.0mm

まず必要になるのは、はんだごて、はんだ、ニッパーです。これがないと部品の取り付けそのものが始まりません。できればピンセットも用意しておくと、小さい部品の位置決めや保持がしやすくなります。

回路電圧のチェックに使うテスター

回路電圧のチェックとパーツの抵抗測定にはデジタルマルチメータを使う

それから、DSO138では組み立てマニュアルの中で、回路電圧をチェックする項目がありテスター(回路計)を使います。

抵抗値の確認や通電前の不安要素を減らす目的でも、テスターがあると便利。初心者のうちは、作業の速さよりも確認しながら進められる体制が安心要素になります。

あると作業しやすくなる補助用品

必須ではないものの、こて台、部品をまとめる小皿やトレイ、手元を明るくする補助照明は、想像以上に役立ちます。はんだごてを安全に置ける場所があるだけでも、慌てた動きが減り作業全体が落ち着きます。

それと先に説明した部品の保持に関して少し補足しておくと、ピンヘッダ(ピンソケットやコネクタ類も)のはんだ付けですき間ができるのを回避するのに、養生テープを使う方法があります。

養生テープを使った作業

白の養生テープでBNCコネクタを固定

焦がして部品に付着する恐れもあるので、初心者向けではありませんが、ピンヘッダが浮いて固定されると上級者でも直すのが難しいです。

また、部品を机に直接ばらまいた状態では、どれを付けたか分からなくなりやすく、付け忘れや取り違えの原因にもなります。補助用品は地味ですが、初心者ほどこうした部分で差が出やすく、結果として組み立ての成功率を押し上げてくれます。

完成確認に使いたい9V電池

完成後の動作チェック用9V電池

完成後のチェックには、外部電源よりノイズが少ない9V電池がおすすめ

DSO138の完成確認の電源には9V電池がおすすめです。USB給電やスイッチング系の電源を使うと、組み立て状態とは別に電源由来のノイズを疑いたくなる場面がありますが、9V電池ならその不安を予め排除できます。

もちろん9V電池は長時間の常用向きとは言えませんが、完成直後の初回確認には十分意味があります。まずは余計な不安要素を減らした状態で起動や表示を見てみる。この考え方は、初心者が最初の評価で混乱しないためにも有効です。

作業を始める前に整えておきたい環境

工具や準備物が揃っていても、作業環境が雑然としていると、DSO138のようなキットでは思わぬ失敗が起きやすくなります。特に部品が小さいため、作業台や机の状態、明るさがそのまま作業のしやすさに直結します。

部品をなくしにくい作業スペース

作業机の上に不要な物が多いと、小さな抵抗やコンデンサが埋もれやすくなります。DSO138はパーツの種類が多いため、部品をなくすだけでなく、うっかり別の値の部品と混ざる危険も出てきます。

さらに意外に大切なのが照度です。基板上のシルク印刷や部品の向きを確認するには、手元が明るいほうが圧倒的に有利です。暗めの環境で無理に進めると、見えているつもりでも確認が甘くなり、あとから見直して気付くミスが増えてしまいます。

通電前に確認したい初歩的な注意点

組み立てが終わったように見えても、すぐに電源を入れないほうが安全です。極性のある部品の向き、はんだブリッジの有無、差し込み位置の確認など、最後に一呼吸置いて見直すだけで防げるミスは少なくありません。

時計用のルーペ

はんだクラックのチェックには専用品でなくてもルーペがあると便利

DSO138は完成後の起動確認が楽しみなキットですが、通電前の見直しは儀式のように固定しておくのが得策です。準備物を揃え、作業環境を整え、最後に落ち着いて確認する。この流れができれば、DSO138の組み立ては格段に進めやすくなるはずです。

完成テストで画面に波形を表示させるには

DSO138は、自分で組み立てることができる格安オシロスコープとして人気があります。

そんな、評判をもとに組み立てに挑戦する方も多いと思いますが、この場合、組み立て終わってからのテストの手段が限られるかもしれません。

テスト用の矩形波

DSO138が出力するテスト用の矩形波

DSO138では、テスト用の波形を出力できる機能があって、赤のプローブをテストポイントに繋ぐことで矩形波を表示できるようになっています。

この機能は、おもに完成後のキャリブレーションで使われますが、他にもテスト波形(矩形波)を出力できる機能を持ったテスターをDSO138に繋いで波形を表示することができます。

矩形波出力機能があるテスターの紹介動画

テスター機能を紹介した埋め込み動画では、テスターで出力できるテスト波形について解説(7:50付近)しています。

このような機能をもつテスターを使えば、測定対象がまだない環境でも、オシロ本体以外の外部で出力されたパルスをテストで測定することができ、作業の達成度や完成の喜びを実感できる効果があるでしょう。

DSO138関連

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USB昇降圧DC-DCコンバータ出力上限域3Wでの安定度を電子負荷で検証〜常用リミットの正体〜https://tb.danman.jp/usb-buck-boost-converter-output-test/Sun, 05 Apr 2026 02:17:18 +0000https://tb.danman.jp/?p=3555

前回の投稿では、USB昇降圧DC-DCコンバータの基本仕様と使用例について取り上げ、出力が極めて限られるのは分かったものの実際にどの程度まで使えるのか確認しておきたいところです。 また、この機器は販売サイトなどの説明から ... ]]>

前回の投稿では、USB昇降圧DC-DCコンバータの基本仕様と使用例について取り上げ、出力が極めて限られるのは分かったものの実際にどの程度まで使えるのか確認しておきたいところです。

また、この機器は販売サイトなどの説明からは過電流保護などの保護機能が備わっていないように見えます。そこで今回は、電子負荷を用いて推奨される出力上限で動作させ安定度をチェックしてみます。

電子負荷を用いた出力テスト

この昇降圧コンバータはスペック上は2~3Wクラスの出力が可能とされています。ここでは電子負荷を用いて、その域で実際に安定動作するかの確認と、それを超えた場合の挙動を見ることにします。

電子負荷を使った昇降圧コンバータのテスト環境

電子負荷ZPB30Aを繋いだHW-132Bのテスト環境

定格値3Wでの動作

まずは、3.3V、5V、9V、12Vの4種類の電圧を任意に指定し、電力上限で問題なく運用できるかをテストします。

前回取り上げた基本仕様によれば、この電圧域は出力電圧2V~20Vの定格出力が適用されは3Wまで(仕様上の表現は3W以内)が利用可能範囲の出力値と考えられます。

この3W以内を前提にして、それぞれの電圧ごとに電子負荷で設定する電流値は次の通りになります。

なお、設定できる最大電圧の24Vでは、ここで使う電子負荷ZPB30Aで扱える加減電流値0.2Aを下回ってしまいテストができないため、ここでのテスト電圧は12Vを上限にします。

出力電圧設定電流
3.3V0.90A
5V0.60A
9V0.33A
12V0.25A

テスト方法は、先に昇降圧コンバータで電圧設定を行い。そのあとで電子負荷でテスト電流を設定してから電子負荷をONにします。

テスト時の画像は次の通りです。

3.3V設定で2.97Wをテスト

3.3V-0.9A

5Vで3Wをテスト

5V-0.6A

9Vで2.97Wをテスト

9V-0.33A

12Vで3Wをテスト

12V-0.25A

上段に見えるデジタル表示は、それぞれの電圧でテストしたときに電子負荷に表示された電圧です。静止画なので分かりづらいですが、電圧が大きくブレるような様子は確認できていません。

定格とされる3W付近では、どれも電圧、電流ともに安定して動作している様子が確認できました。

それでも、やはり気になるのは、この定格を超過したときに保護機能があるのか、どういった動作をするのかです。

3Wを超える負荷で使用したときの挙動

次に、最大出力を超えてしまった場合はどうなるのかをテストします。

ここでは、それぞれの設定電圧から50%まで低下したらアラームが鳴るよう電子負荷を設定しておきます。

基板の構成やUSB電源の一般的な仕様を踏まえた場合、入力側で想定される電流の上限は1.5~2Aあたりかと思われますが、その辺もUSBチェッカーの表示を目視で確認しながら作業を進めていく要領です。

テストは、先ほどの3Wで試した上限の電流値からスタートし、徐々に負荷電流を上げていくことにします。

テスト開始時の電流は、最初のテストで設定した電圧ごとの電流値にします。

3.3Vでの出力超過テスト

3.3V設定で2.2Aまで電流を上げた状態

5Vでの出力超過テスト

5V設定で1.7A流した状態

9Vでの出力超過テスト

9Vで0.95A流した状態

12Vでの出力超過テスト

12Vで0.68Aまで流した状態、このあと0.69Aでアラームが連続鳴動

各電圧ごとのテスト結果は、3Wを超える負荷を与えると、電圧は維持できず徐々に低下する傾向が見られました。

また、明確に動作を停止するような保護はなく、出力電圧がドロップしていく挙動が確認できます。

この結果から、この昇降圧コンバータは過負荷に対して守られる設計ではなく、使用者側が負荷を意識して扱う前提の性質の機器であることが見えてきます。

24V設定で基板の温度を測定

24V設定で電子負荷を接続、基板の一部で温度が55℃まで上昇

参考までに、24V 設定で、電子負荷を繋いでみたところ、基板の一部に温度上昇がみられました。

インダクタや可変抵抗を中心に赤外線を当てていますが、画像の55℃表示が出たのはType-Cコネクタ付近でした。

これより、低い電圧でも出力を上げた場合には同様の温度上昇がみられるのではと思います。

USBの5Vを自由に操れることの価値

今回の電子負荷を用いたテストでは、保護回路が存在しないこと(存在しないように見える)、定格を超えた場合に電圧が下がってしまうことが確認できました。

では、なぜこの低出力な昇降圧コンバータが人気なのでしょうか。それはUSBの5Vを自由に操れるという点にあります。

昨今は3.3Vで動作するマイコンやセンサーが増え、必要とされる電力そのものが小さくなっています。そのため、このクラスの出力でも成立する場面が多く、USB電源ひとつで必要な電圧をその場で作れるという点が大きな魅力になっています。

3.3V設定でブレッドボード上のLEDを点灯

USBを電源に使えるので簡単な回路のテストにも最適

USBから直接3.3Vを用意できることで、レギュレータや電池を別途用意しなくても、素子やモジュール単位の構成部品が手元に届いたら、すぐその場で動作確認ができる手軽さがあります。

この「すぐ試せる」というメリットが、このコンバータの本質的な価値と評価して良いでしょう。

意外にライトユーザー向けなツール

こうした特徴から、この昇降圧コンバータは本格的な電源装置というより、軽い検証や仮電源として使う場面に適しています。

高価な安定化電源をわざわざ用意するほどではない作業や、ライトな電子工作のスタイルにおいて、USB電源ひとつで完結できる手軽さは大きな利点となります。

これは、電子工作の敷居を下げてくれる効果もあり、興味を持ったジャンルの作業にも比較的手を出しやすくしてくれるものだと評価できます。

昇降圧コンバータ関連

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斬新な赤基板DSO138が電子工作初心者の好奇心を掴むhttps://tb.danman.jp/red-board-dso138-sparks-beginners-curiosity/Sat, 04 Apr 2026 02:17:54 +0000https://tb.danman.jp/?p=3562

電子工作キットというと、どこか実験器具めいた、または、その逆で子供向けな見た目を想像しがちですが、DSO138はその印象を良い少し裏切ってくれています。 この一般的な、電子工作とは違う異色な赤基板の魅力を謎解いてみましょ ... ]]>

電子工作キットというと、どこか実験器具めいた、または、その逆で子供向けな見た目を想像しがちですが、DSO138はその印象を良い少し裏切ってくれています。

この一般的な、電子工作とは違う異色な赤基板の魅力を謎解いてみましょう。

魅惑の赤基板DSO138に秘められたもの

DSO138の魅力は、単に安価な簡易オシロスコープキットという点だけでは語れません。最初に目を引く赤い基板の個性、その上に載る部品群、さらに完成後は測定器として動作するという意外性まで含めて、初心者の好奇心を刺激しやすい要素が詰まっています。

見た目の印象から入りやすい一方で、組み立てを進めるうちに電子部品や測定器の世界へ自然に踏み込めるところが、このキットの面白さです。ここでは、赤基板DSO138がなぜ特別に映るのか、その中に秘められた魅力を順に見ていくことにします。

電子工作キットらしくない配色

左下手前からみたDSO138

メカ好きの好奇心をくすぐる赤の基板

DSO138を初めて見たとき、多くの人はまず赤い基板の存在感に目を奪われるのではないでしょうか。

電子工作キットには緑や青、あるいは地味な色味の基板も少なくありませんが、DSO138の赤はそれとは明らかに印象が異なります。

部品を並べる前の段階から、すでに完成させたくなる雰囲気を漂わせているのが大きな特徴です。

この見た目の個性は意外に重要で、初心者にとって最初の一台は、性能表よりも「これを作ってみたい」と思えるかどうかが大きな分かれ目になります。

赤基板のDSO138は、その気持ちを自然に引き出してくれるため、単なる学習教材ではなく手を動かすきっかけとしても強い魅力があります。

測定器という特異性と未知の領域

左上から見たDSO138

小さな基板に目立つBNCコネクタには汎用のプローブが装着可能

DSO138が面白いのは、LED点滅キットのような単純な工作物とは違い、完成すると簡易オシロスコープになる点です。つまり、作る対象そのものが測定器という特別な未知の道具になっています。

電子工作初心者にとって、オシロスコープは名前こそ聞いても、何をどう見るための物なのか実感しにくい存在かもしれません。

ところがDSO138なら、自分で組み立てる過程を通して、その未知の領域に少しずつ近づけます。波形を見るとはどういうことか、信号を観察するとはどういう感覚なのか。その入口に立てるだけでも、このキットには独特の価値があると言えます。

組み立てながら理解する赤基板の構成

タクトボタンが並ぶ右サイド

操作ボタンが並ぶDSO138の右サイド

DSO138には、抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、IC、スイッチ、コネクタなど、電子工作で頻繁に目にする部品が一通り入っています。完成品を眺めるだけでは見過ごしてしまう違いも、自分の手で載せていくと印象に残りやすくなります。

もちろん、極性や向きに注意が必要な部品もあるため、ただ差しこんで終わりというわけにはいきません。

部品の役割を完全に理解していなくても、確認しながら進めるうちに基板上のパターンに少しずつ意味が見えてきます。赤基板の見た目に惹かれて始めた作業が、結果として電子回路への理解の第一歩になるでしょう。

実は後継機種より人気で情報が多いDSO138

電子工作キットは新しい物ほど優れているように見えますがDSO138は少し事情が異なります。

後継機種が存在していても、長く親しまれてきた分DSO138のほうが組み立てをテーマにしたWeb記事や動画、調整の話題などを見つけやすい傾向にあります。初心者にとって、これはかなり大きな安心材料です。

分からないところを調べたとき、作例や情報が多いキットはそれだけで進めやすくなります。

赤基板の見た目で惹きつけ、測定器としての特異性で興味を広げ、さらに情報量の多さで挑戦の敷居を下げてくれる。DSO138は、電子工作初心者がオシロスコープという世界に近づくための、優れた要素を持つ特別な入口だと言えそうです。

DSO138関連

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USB電源対応の昇降圧DC-DCコンバータ【Type-Cモデルもあり!?】https://tb.danman.jp/usb-power-buck-boost-dc-dc-converter/Sun, 29 Mar 2026 02:17:41 +0000https://tb.danman.jp/?p=3534

USBから電源を取り、必要な電圧へ手軽に変換できる小型のDC-DCコンバータは、電子工作の場面でなかなか便利な存在です。 5V系のUSB電源をもとに昇圧にも降圧にも対応。そんな神ツールと同じ仕様でType-Cコネクタを装 ... ]]>

USBから電源を取り、必要な電圧へ手軽に変換できる小型のDC-DCコンバータは、電子工作の場面でなかなか便利な存在です。

5V系のUSB電源をもとに昇圧にも降圧にも対応。そんな神ツールと同じ仕様でType-Cコネクタを装備した製品を見つけたので購入してみました。

Type-Cなら更に扱いやすいUSB電源モジュール

Type-Cが採用されたHW-132B

今回入手したのは、USBの5Vを使って自由な電圧を作り出すことができ、電子工作界隈では「USB電源モジュール」などと呼ばれ重宝されている製品。これにType-Cメスコネクタが装備されてものです。

従来品のMicroB規格のコネクタはスマホなどではほぼ使われなくなり衰退傾向で、Type-Cが使えたらありがたいと思っていたユーザーは少なくないのではと思います。

ただし、この後継モデルに見える製品は本ページ作成時点で明確な情報が少なく詳細は不明で、従来品と同じ製造者からリリースされた正規の後継モデルかは不明です。

基本仕様と操作方法

今回、ここで扱う「USB電源対応の昇降圧DC-DCコンバータ」は、USB充電器などUSB電源の5Vを利用して、手軽に1.2V~24Vの直流電圧を出力できるというもので基本仕様は次の通り。

基本仕様

■入力電圧:3.5V~12V

■出力電圧:1.2V~24V

■出力電力

出力電圧1.2V~2V2W以内
出力電圧2V~20V3W以内
出力電圧20V~24V2W以内
基板上にある電源用ランド

基板に電源を直接配線できる

なお、給電用にはType-CメスのほかにType-Aプラグも装備されて、電源入力はこれらUSB端子のほか、基板に直接配線をはんだ付けすることもできるようになっています。

また、出力電圧は付属の簡易ディスプレイでリアルタイムに確認が可能です。

操作方法

プラグを差し込むと電源が入る

使い方はいたって簡単で、Type-Aプラグをアダプターに差し込むか、電源用のUSBケーブルをType-Cのコネクタに接続することで電源を確保できます。

操作ボタン

短押しでON/OFF、長押しで表示OFF

基板上にある小さなボタンは、出力のON/OFF操作のためのスイッチボタン。

ポテンショメータ

電圧調整用のツマミ

電圧は、青いポテンショメータから突き出しているツマミを回すことで調整が可能で、調整された電圧値は7セグのデジタル表示に出力されます。

従来からあるMicro-B搭載機との違い

今回、新しく入手したType-C電源機種と既存の人気機種(通称:USB電源モジュール)では、変更されたUSBコネクタ規格のほかにも外見からみて分かる明確な違いが何点かあります。

一つは、基板の一部に確認できる回路の違いです。

micro-bモデルとの比較

上のMicro-Bモデルと比べ丸で囲んだ部分の素子が多い

Type-Cに変更したことで、抵抗が一つ増えていることは考えられますが、回路自体が別仕様ということかもしれません。

電源用ランドにある穴

右の基板には電源入力部分に穴が開いている

ほかにも、USB以外からの電源供給のためのランドには、Type-C機種のほうには小さな穴が開いていてるのが分かります。

右上に記載された型番

HW-132Bが製品の型番か?

また、基板の色にも若干の違いがあって今回購入したものにはHW-132Bという型番のような記載が見えます。

※同じ型番でも、MicroUSBコネクタのものが流通しているので購入を検討される際には注意が必要です。

USB電源昇降圧DC-DCコンバータの使い道

USB給電式DC-DCコンバータのメリットは、安定して確保しやすいUSBの5V電源を自在に調整して任意の電圧を生み出せる点です。

PDトリガーボードと並べて比較

手前のPDトリガーはサイズが小さいが利用に制約が多い

この辺は、出力できる電圧の種類や充電器が限られるPDトリガーを使うより格段に便利。

ただし、先にあげたとおり出力電力が約3W(電力は条件により異なる)と乏しいため利用範囲は極めて限定的になるでしょう。

少ない電力で動作できる測定器類

DSO138とLCR-T4

このサイトで扱っているDIY環境で例を挙げるなら、簡易オシロスコープのDSO138とコンポーネントテスターのLCR-T4です。LCR-T4はもともと9V電池仕様ですが、ケースにDCジャックを装備して外部電源が使えるよう改造済みです。

それぞれの、消費電力を調べてみるとDSO138は約1.1W、LCR-T4では約0.27Wと、どちらも定格の範囲内で使えそうな感じです。

HW-132Bで動作させたLCR-T4

9V設定でLCR-T4が動作

このように、USB電源昇降圧DC-DCコンバータは出力できる電力が小さく、そうした意味で用途が限られる機器です。

ただし、ここで解説した通り電圧可変、表示機能、小型サイズという要素が揃っており、電子工作の場面では机上テストではかなり扱いやすい部類に入ります。

特に、乾電池を何本も並べるほどではないが、5V以外の電圧が少し欲しいという場面では非常に実用的で、特に今回取り上げたようなType-Cに対応した機種が増えれば、その魅力度もますます上がっていくことでしょう

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USB-A to Type-CのUSB3.xケーブルはどう結線されてるか【端子配列を実測チェック】https://tb.danman.jp/usb-a-to-type-c-usb3x-pinout-check/Sun, 22 Mar 2026 02:17:15 +0000https://tb.danman.jp/?p=3500

USB3.xはType-Cにどう接続されるのか?市販のUSBチェッカーでは扱える信号種別の判別はできますが、端子同士がどの場所に配列されるかまでは分かりにくい仕様になっています。 ここでは、USB-AとType-Cで構成 ... ]]>

USB3.xはType-Cにどう接続されるのか?市販のUSBチェッカーでは扱える信号種別の判別はできますが、端子同士がどの場所に配列されるかまでは分かりにくい仕様になっています。

ここでは、USB-AとType-Cで構成されるUSB3.2ケーブルを実際にチェックし、USB-A側の端子配列がType-C側のどの位置に割り当てられるのかを市販のケーブルを使って確認してみることにします。

テストに使用するUSB3.2ケーブル

ELECOMのMPA-ACEC5G10WH

今回の確認に使用するのは、エレコムのUSB-A to Type-Cケーブル「MPA-ACEC5G10WH」です。PC側にあるUSB-Aの端子が、接続先のType-C側でどのような形に変換されるかをテストします。

確認環境として、USB-A側にはノートPCから外したUSBコネクタ基板を使い、Type-C側には測定用の基板を使用します。

エレコム:MPA-ACEC5G10WH

USB3.2ケーブルプラグの青い樹脂プレート

測定に使用するエレコムのMPA-ACEC5G10WHは、USB3.2対応のものでType-Aプラグ内の樹脂部分が青色です。

プラグの奥にはUSB3.x用に共通の5つの端子が入っていて、内部の端子数は全部で9つになります。

USBコネクタ基板

USB3.0コネクタ

ケーブル端子の導通を確認するにはType-A側はノートPCから取り外したコネクタ基板を使います。

こちらは、プラグ側と違い手前に5つの端子が見えます。USB2.0などと共通の4つの端子は奥に並んでいます。

USB3.xコネクタにある9端子

なお、USB-Aの図解では樹脂プレートを下向きに描いたものが多く見られますが、ノートパソコンなど実機のレセプタクルでは樹脂プレートが上向きで装備されることが珍しくありません。

そのため、ここでのPC側コネクタの解説はプラグを付き合わせたときと同じ樹脂プレートを上に置いた状態の端子配列を前提として画像を扱っています。

Type-C用測定基板

Type-C用のテストボード

Type-C側の端子の導通をチェックするためには、PC基板では細すぎて対応できないのでネット購入したテストボード(ブレークアウト基板)を使います。

ブレークアウトボード上のType-Cピンアサイン

左のメスコネクタにケーブルを繋いで測定、クロス接続されるTX、RXについては配列記号が記載されている

このテストボードにはピンヘッダを立てることができる穴が開いているので、テスターを当てるのにちょうど良い感じに使えます。

プラグ先端の端子配列の確認

作業に入る前にUSB-A側とType-C側で見えている端子の違いを確認してみましょう。

Type-Aのピンアサイン

基板上USB-Aコネクタの端子配列(USB3.x)

USB-Aは昔から見慣れた形状ですが、USB3.x系になると上の画像で確認できる通り従来のUSB2.0系の4端子だけではなく、高速通信用の追加端子も備えた9端子になっています。

Type-Cのピンアサイン

Type-C規格の端子配列

一方でType-C側は小さな端子が多数並び、外観だけでは対応関係をつかみにくい構造です。

USB-Aから来た電源、USB2.0系の信号、高速通信用ラインが、Type-C側の決められた位置へ割り当てられています。

今回は両端のプラグを、それぞれ用意した測定用基板に差し込んで、形状が異なる両端コネクタの端子がどのように組み替えられているのかをテスターで追ってみることにします。

※上のイラストにあるType-Cの端子でどれが有効になるかを調べます。

Type-Cへの変換状況をチェック

確認作業の様子

テスターの導通チェックモードで端子を探る

端子配列のチェック作業は、先にUSB2.0と共通の4端子から進めることにし、そのあとで残りの5端子をチェックします。

USB2.0と共通の4端子

USB2.0と共通の4接点

画像では4つの端子に繋がる接点が運よく縦並びで、GND、D+、D-、VBUSの順に並んでいるので、この順番でType-Cのどの場所に行っているのかをチェックします。

GNDは4か所

GND

まず、GNDは、A列、B列ともに両端に4か所導通を確認することができました。

D+はA6、D-はA7

D+とD-

次のDATA+は、A列ではレセプタクルを基準にして左から数えて6番目に来ているのが分かります。規格上はB列にも存在しますが、この条件でケーブルを伝って導通を確認できたのはA列のみです。

DATA-は、同じくレセプタクルを基準にしてA列では左から数えて7番目の位置でした。DATA-もB列側は反応なしです。

VBUSはA4、A9、B4、B9

VBUS

そして、VBUSについてはType-C側に行くと両端から数えて、それぞれ4番目の場所にA列、B列共通で4か所に導通が確認できています。

高速通信用を含む残りの5端子

スーパースピード用の5接点

次に残りの5端子、RX-、RX+、GND、TX-、TX+をチェックしますが、中央のGNDは先の2.0と共通のGNDと同じ4端子に通じていることを先に確認します。

GNDは4か所

先にチェックした4つの端子が有効だった

5接点の中央のGNDと先に判明しているType-C側のGND4端子をあたってみると、すべて導通しているのが分かりました。

続いて、RX-、RX+、TX-、TX+を順にチェックしていきます。なお、ここでも端子配列はレセプタクルを基準にチェックします。

RX端子の接続先はA2、A3

クロス接続なのでTXに繋がっている

RX-とRX+はA列の左から数えて2番目と3番目、Type-C規格でTX-、TX+(A2、A3)とされる端子に導通が確認できました。

TX端子の接続先はB10、B11

TXはRXに繋がる

TX-、TX+も同じ手順でチェックしてみると、ここはB列の左から数えて2番目と3番目、Type-C規格でRX-、RX+(B10、B11)とされる端子に導通があることを確認できています。

実際の接続では送信側(TX)が相手の受信側(RX)へ通じているのがポイント。高速通信(SS)用のラインはクロス接続で通信を行っている点に気を付けなければなりません

Type-C側でType-Aと導通がなかった端子の役割

Type-Aから導通を確認できた端子

Type-C側で導通が確認できた14の端子

ここまでのチェックで、Type-A側の9端子のうち高速通信に係る端子はType-C側の特定の端子へ導通していることが確認できました。一方で、Type-C側にはまだType-A側と導通が確認できていない端子がいくつか残っています。

これらのType-A側と導通しない4つの端子のうちCC端子は、ケーブル内で56kΩ抵抗を経由してVBUSに接続されています。

ケーブル内の56kΩを測定

画像ではUSB-AのVBUSとType-CのA5(CC1)で測定

そのため、テスターの導通テストでブザーはなりませんが、CC-VBUS間で抵抗値を測定すると56kΩの値が測定されます。デバイス側は、このCC端子がCC1とCC2のどちらに接続されたかで向きを判別して通信を開始する仕組みになっています。

VBUSと56kΩで繋がっているCC端子

この向きではレセプタクルのA5(CC1)に繋がっている

ここで、プラグを上下逆に差し込んでみたときにどうなるかを図で表してみましょう。

プラグを反転させた場合の端子配列

Type-Cプラグを反転させるとCCはC2に接続される

プラグのCC端子は、今度はレセプタクルのB列にあるCC2(先の測定ではCC1)へ接続され、デバイス側がこれを感知してプラグの向きを判断することになります。

なお、Type-C側でSBU1、SBU2とされる端子は、USB2.0やUSB3.xの通常通信には使われない補助用の端子です。今回チェックしているUSB-A to Type-Cケーブルでも、Type-A側の端子とは導通せず、実際のデータ転送ラインとしては使われていません。

またC to Cケーブルの場合は、ケーブルの仕組みや役割が異なり、ここでの説明とは違ってくる部分があるので注意しなくてはなりません。

USB2.0ケーブルの場合

ダイソーのUSB2.0ケーブル

次に、比較用として100円ショップのUSB2.0ケーブルでも同じように端子配列をチェックしてみます。USB2.0ケーブルでは高速通信用の追加5端子が存在しないため、Type-A側の構成は従来通りVBUS、D+、D-、GNDの4端子だけになります。

USB2.0で有効になる端子

この4端子をType-C側で追っていくと、電源とUSB2.0の通信に必要な最低限の端子だけに導通が確認でき、USB3.xケーブルのような高速通信用ラインへの展開は見られません。

USB2.0ケーブルでVBUS-CC間の抵抗を測定

このUSB2.0ケーブルには56kΩ抵抗がVBUS-CC間に入っている

56kΩ抵抗でCCが有効になっている2.0ケーブル

2.0ケーブルでプラグを逆に差し込んだ場合

また、今回用意した100円ショップのUSB2.0ケーブルにも56kΩ抵抗が内蔵されており、プラグを上下逆向きに差し込んだ場合でもデバイス側で向きを認識できるしくみになっています。

このように、今回行ったUSBケーブルの調査ではUSB-AからType-Cへ変換されるにあたって、使用される端子は特定のラインのものであることと、デバイス側でプラグの向きを判断するためのCC端子の存在を知ることができました。

さらに、USB3.xではUSB2.0と比較して高速通信用のラインが2組(TX、RX4の端子)追加されていて、向きによってデバイス側では使用する端子が異なってくるのが確認できました。

これらの端子構成が明確になることで、USB用のケーブルチェッカーなどを使うときにも信号線の意味が理解しやすくなりテストしたケーブルの仕組みもより分かりやすくなるでしょう。

USB関連

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PDトリガーでUSB-CからDC12Vを実現!対応できるPD充電器と注意点とは?https://tb.danman.jp/pd-trigger-usbc-dc-power/Sun, 25 Jan 2026 02:17:56 +0000https://tb.danman.jp/?p=3488

PDトリガーと呼ばれる機器をご存じでしょうか? 商品名としては「PDトリガー」「PDデコイ」などのほか、指定の電圧だけに特化した「PDトリガーケーブル」などが存在します。 このうち、このページで取り扱うのは、PDトリガー ... ]]>

PDトリガーと呼ばれる機器をご存じでしょうか?

商品名としては「PDトリガー」「PDデコイ」などのほか、指定の電圧だけに特化した「PDトリガーケーブル」などが存在します。

このうち、このページで取り扱うのは、PDトリガーと呼ばれる小さな基板です。対応するPD充電器を使えば、DC5・9・12・15・20Vを引き出せる優れものです。

PDトリガーの大きさ

ここで取り上げるPDトリガーは指先ほどのサイズで軽いものです。MRA193Aという型番があるようですが販売元で異なるようです。裏面にはUSB接続したときに点灯するLEDが配置されています。

本体の高さ

横から見ると端子台部分が高くなっている

PDトリガーとPD充電器、PD対応ケーブル

PDトリガー、対応充電器、Type-CのPDケーブル

この小さな基板をPD充電器、PD対応ケーブルと組み合わせることで5種類の電圧を指定し使うことができます。

※本ページの内容は一般的な情報提供です。電源まわりの作業は機器の仕様確認と安全対策を前提に、無理のない範囲で自己責任により行ってください。

PDトリガーの役割とは「こんなとき便利」

屋内でカー用品をテストするなど特定の直流電圧を用意したい場面は意外と多いものです。

たとえば、動作確認、点灯チェック、設定メニューの確認など、車まで行かずに家の中に居ながら12Vを使った作業を済ませたいことがあります。

ところが、その入口でつまずくのが「DC12Vをどう用意するか」です。

車両から電源を引っ張るのは手間ですし、鉛バッテリーを室内に持ち込むのは心理的にも扱い的にもハードルがあります。そんなときに便利なのがUSBタイプCのPD充電器を電源母体として使えるPDトリガーです。

家の中でDC12Vが使える

PDトリガーの魅力は、対応するPD充電器と組み合わせることで、家庭のコンセント環境のままDC12Vを用意しやすい点にあります。

カー用品の多くはDC12Vを前提としているため、PDトリガーがあれば屋内テストの段取りが大幅に捗ることになるでしょう。

ただし、テスターで無負荷の12Vが出ていても、実際にカー用品をつないだ瞬間に電圧が落ちる、保護が働いて止まる、あるいはケーブルやコネクタが発熱する、といったことが起こり得ます。

出力できる電力は使うPD充電器やケーブルに依存するので、目的の電圧が「出る」と「安定して使える」は別だということを理解しておかなければなりません。

この埋め込み動画では、PDトリガーに12V-23Wの電球を繋いで点灯させてみました。コンセント側のスイッチ音と充電器のLED、PDトリガーの裏にあるLEDの点灯タイミングなどが分かります。

動画は撮影条件の都合で明るさが大きく変動します(急に暗くなる場面あり)。気になる場合は再生画面の明るさを下げてご覧ください

意外に役立つのは9V?

カー用品の12V以外にも、PD充電器とPDトリガーの組み合わせで、様々な電圧を使うことができます。

例えば、PD充電器側が5V/9V/12V/15V/20Vの出力に対応していれば、ここでご紹介するPDトリガーを使うことで5種類の電圧をすべて扱うことが可能になります。

PDトリガーでLCR-T4を動作させる

PDトリガーを使って9V機器を動作させている様子

なかでも9Vは、最近どこのショップでも扱い数が少なく値段も高くなっている四角い乾電池(9V電池)の代わりに、電池側の端子形状に合わせて接続を工夫できれば、動作チェック用の代替電源として使える場合があります。

9Vの電圧は欲しいけど、買いに行くのが面倒。または、動作チェックだけなので9V電池を買うまででもないといったときに9Vを選んで取り出せるPDトリガーは便利です。

電圧指定に必要なPD対応充電器

USBタイプC→PDトリガー→出力側の構成図

PDトリガーは魔法の変換器ではなく、あくまでPD充電器が持つ出力メニュー(プロファイル)から、指定電圧を要求して固定する仕組みです。

したがって、最初に確認すべきは「そのPD充電器が、目的の電圧(特に12V)を本当に持っているか」です。

充電器のパッケージや取説などを見ると、5V/9V/12V/15V/20Vのうち、どれが出せるかが記載されています。

ここに12Vが書かれていない場合、PDトリガー側で12Vを選んでも、期待どおりにならないことがあります。商品名は似ていても仕様は製品ごとに違います。

次に重要なのが電流の余裕です。接続する機器によっては起動時に電流が跳ねるものがあり、ギリギリの充電器だと保護機能が動作し安定して使えません。とくに百均のPD充電器などは20Wなど価格相応に容量が制限されていることがあります。

電源用に安定させたいなら、「動くかどうか」は大事ですが「余裕があるかどうか」も必ず確認しておきましょう。

なお、PD規格にはPPSなどの拡張要素もありますが、ここで扱っている機器では非対応なため簡単に設定が可能な特定の電圧設定についてだけ取り上げて解説しています。

ディップスイッチによる電圧の設定

赤の部分が電圧設定スイッチ

3つのスイッチで電圧を指定

ここでご紹介するPDトリガー基板は、ディップスイッチで電圧を選ぶ方式です。

ディップスイッチの設定パターン

設定パターンは各製品ごとに異なりますが、この赤の3連スイッチを使った製品の場合は次の組み合わせで電圧の指定が可能になります。

この電圧設定の方法については、ページ下のリンクにある動画解説が参考になります。

無負荷状態の電圧チェック

テスターで電圧を測定し20Vが確認できた

なお、基板にUSBタイプCから電源を供給したままでの切り替えはトラブルの原因になるので、電圧の設定は基板からタイプCケーブルを抜いた状態で行うのが確実です。

設定後は、いきなり機器をつながず、まずテスターで無負荷の電圧を確認します。次に、実際に使う条件に近い負荷をつないで、電圧が落ちないか、充電器の保護が働いていないか、発熱が強くないかを確認します。

PDトリガーを使う際の注意点

PDトリガー基板の扱いには、組み合わせるケーブルの太さ、コネクタの接触、変換アダプタ選定、といった注意点があります。

これらを適当にすませてしまうと電圧降下や発熱、瞬断の原因になります。

なかでも発熱はトラブル発見のために重要なサインですので短時間でも触って明確に熱いと感じるなら危険です。すぐに電源から切り離しましょう。

PD対応ケーブルと普通のType-Cケーブル

左がPD対応で少し太め、右は非対応

ケーブルやコネクタは扱う電流に対して余裕をもった選択をするよう心掛けるのが大切です。

3.3AでPD充電器の保護回路が動作

充電器の過電流保護が働いた状態、保護機能は充電器に依存する

もう一つは「保護が働く=壊れた」ではない点です。電圧が落ちる、止まる、再接続で復帰する、といった挙動は、充電器側の保護機能が働いたことが原因とも考えられます。

PDトリガーで3A約60Wのテスト

20V設定でテストし3A(約60W)流した状態

PDトリガーを使って使用できる電力の上限はPD充電器の仕様に依存します。

動作させたい目的の機器が要求する電力がPD充電器の定格電力を超える場合には、そもそもPDトリガーを使った電力の確保という手段が適さないものと判断されるので、電圧の他にも使用機器が要求する電力についても予め調べておくことが重要になります。

PDトリガーなら屋内環境で直流電圧の選択肢が増える

PDトリガーは、屋内でカー用品など特定の電圧を確保したい人にとって非常に便利な道具です。

ただし「PDトリガーを買えばすべて解決」ということではなく、対応するPD充電器が目的電圧を持っていること、必要電流に余裕があること、そして通電経路が破綻していないこと、この3点を確実に押さえておかなければなりません。

  • 充電器の表記で、狙う電圧と出せる電流を先に調べておく
  • ディップスイッチは説明書どおりに合わせる
  • いきなり機器はつながず、無負荷で電圧が狙いどおりかチェックする
  • 実負荷で異常な電圧降下や使用機器とケーブルなどに発熱がないか確認する

順番としては、(1)充電器の表記で目的電圧と電流を確認し、(2)ディップスイッチで電圧を設定、(3)無負荷で電圧確認、(4)実負荷で挙動と発熱を確認という流れになります。

PD充電器は、接続するデバイスからの要求により指定した電圧を供給する役目を果たすものです。

出力側に機器を接続するためのDCプラグ

PDトリガーにDCプラグを繋いだところ

一方、PDトリガーは、それら対応デバイスが持っている電圧種別の要求機能を代行する基板であり、この機能を生かして任意の機器に指定の電圧を供給する役目を持つものです。

なお製品の性質上、取り扱いは自己責任になりますが、扱う機器それぞれの性質や注意点を抑えることで便利に使えるツールになることでしょう。

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自作デサルフェーター解説!100µH版の回路図・部品・基板レイアウトhttps://tb.danman.jp/diy-desulfator-100uh/Fri, 05 Dec 2025 22:30:26 +0000https://tb.danman.jp/?p=3474

市販のデサルフェーターは評価が分かれやすく、実際の動作や内部構成が分かりにくいという印象があります。 そのため、このページではNE555をベースにした自作デサルフェーターの100μHインダクタ版として、回路図から実測波形 ... ]]>

市販のデサルフェーターは評価が分かれやすく、実際の動作や内部構成が分かりにくいという印象があります。

そのため、このページではNE555をベースにした自作デサルフェーターの100μHインダクタ版として、回路図から実測波形、基板の構造までを簡潔にまとめました。

回路図(TB-Pulse System Ver 2.01)

自作デサルフェーション回路のイラスト回路図

画像はNE555を使用した最新バージョンの自作デサルフェーター回路図です。

この回路は実装パターンではなく、スイッチング、保護、インダクタ励磁という4つの構成要素を分かりやすい形にまとめたものです。

実際に作成したプロトタイプは、可変抵抗器やトランジスタ、サーミスタなど効率化や保安のためのパーツを含んでいます。

使用した回路方式の考え方

回路方式はNE555のアスティブル動作を基礎とし、短いON時間と長いOFF時間を確保することで高電圧スパイクを生成する設計としています。

ON区間ではインダクタに電流を蓄え、OFFへの切り替わりと同時にスパイクが発生。

100μHインダクタは過度な電流上昇を抑えつつ、適度なスパイクを得られたため本構成で採用しました。

また、ゲート抵抗値やTVSダイオードなどの保護部品は、実機テストの結果に基づいて選定しています。

パーツ構成( Ver2.01)

部品型番・仕様備考
ICNE555PDIPタイプ
R0ジャンパ用
R11kΩ周波数設定用
VR15.1kΩ 可変R1と直列:R1合計 1〜6.1kΩ
(RM-065-502)
R210kΩ周波数・Duty設定
VR210kΩ 可変R2と直列
R347ΩMOSFETゲート抵抗
R46.8kΩGate–GND
プルダウン
R52kΩpin3チェックLED用
R610kΩR2と直列
R7未定RCスナバ
参考値150Ω
R810kΩNPNトランジスタ用
C110nFタイミング
C2100µF / 25V電源デカップリング
C30.1µF(100nF)電源安定用
C40.01µF(10nF)ノイズ低減
C5未定RCスナバ
参考値1.5nF
C6100µF / 25Vパワー系バルク
C7100µF / 25Vパワー系バルク
Q1IRF540NNch MOSFET
Q22SC1815OFFアシスト用NPN
L100µH逆起電力を発生
D1SR5100フライホイール(ショットキー)
D21N4148Rbへ並列に設置
D3P6KE62Aスパイク抑制TVS
THNTC5D-11突入電流抑制
LED3mm青pin3チェック
電源12Vバッテリーサルフェーション対象兼用可
テスト抵抗A12V23Wランプコイル直列抵抗
テスト抵抗B2Ω25Wアルミ抵抗コイル直列抵抗

※TH(サーミスタ)はページ作成時点では廃止を予定しています。

※テスト抵抗はAかBどちらか一つを使ってテスト。

NE555周辺の抵抗・コンデンサはデューティー比を調整しやすい値を採用し、MOSFET「IRF540N」はスイッチング速度と耐電流性のバランスを優先しました。

高速ダイオードSR5100はスパイクの立ち上がりを阻害しないために必須であり、100μHインダクタは回路の安定性を優先して選定したものです。

MOSFETドレイン波形の実測

オシロスコープのキャプチャ画像

生成されたパルスの測定には10:1プローブ(ここでの資料作成には1:1に戻して測定)を使用し、グラウンドは基板のGNDポイントに接続しています。

今回の100μH仕様では、OFF開始直後にスパイクが立ち上がり、負荷条件(テスト抵抗の有無)によって波形のピークや形状が変化していく様子を確認できました。

実際に組み立てた側の印象としては「しょぼい波形」でがっかりな感じですが、回路としてなんとか成立していることを実証できています。

組み立て後のデサルフェーター基板

完成した自作デサルフェータープロトタイプ1号機

ユニバーサル基板で組み上げた実機は、部品密度が高く見える構成ですが、大電流経路とNE555の制御部分を明確に分けてレイアウトすることで、作業性と安定性の両方を確保させたつもりです。

MOSFETは放熱性を重視して外側に寄せ赤外線での温度測定を効率化できるよう黒く着色しています。インダクタ周辺の配線は最短距離となるよう調整しました。

また、TVSダイオードやパワーコンデンサ類はバッテリー側へ寄せることでサージ吸収効果を高めています。

ユニバーサル基板への実装パターン

実際の組み立てにはパーツ形状等に沿った変更が必要になります

12Vバッテリーへの接続と検証

実際にバッテリーへ接続してパルス波形を測定

サルフェーション除去の対象とする12Vバッテリー「M-42R」への接続には、基板からバッテリーまでは太く短いケーブルを使用し、ラインの途中に5Aの平形ヒューズを設置しています。

運転時には電圧変動やMOSFETの発熱を逐次確認し、安全性を確保しながら動作させています。

100μHインダクタを採用した本デサルフェーターは、製作段階でのテスト結果から扱いやすく安定したパルス生成が可能と判断したものですが、意に反してマイルドすぎな印象が否めません。

実際の効果については、時間をかけて繰り返し動作検証を重ね見定めることになるでしょう。

今後は次期バージョンでのインダクタの変更やデューティー比調整など、さらなる最適化の余地もあると考えています。


本ページで紹介しているデサルフェーターは、NE555をベースとした自作回路であり、特性や動作結果は使用する部品の個体差や配線環境によって変化します。

掲載している回路図および写真は実験段階のものであり、完全な動作や性能を保証するものではありません。

鉛バッテリーは大電流が流れる機器であるため、組み立てや運用の際はショート防止・極性確認・ヒューズの設置など、安全対策を十分に行った上で自己責任にてお取り扱いください。

また、高電圧パルスが発生する特性上、測定時には対応したオシロスコープやプローブを使用し、誤った取り扱いによる機器破損にも十分ご注意ください。

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